教室めぐり

1.沖縄県「人間の幅を広くする音楽を追い求めて」(清水 良先生)

沖縄支部 那覇教室

那覇市前島1-13-9ライオンズマンション中ノ橋501号

TEL:098- 863-0347

FAX:098- 863-0347

今年で指導者歴25年となる清水良先生と約束した場所は、なんと那覇港北マリーナだった。「今日のミニコンサートのために魚を釣りましょう」という美味しい(?)お誘いで一緒に釣り舟に乗船。抜けるような青空の元、沖合いの防波堤で朝釣りを楽しんだ。清水先生は松本で勉強していた20歳の頃、キノコ採りの名人(!)だったそうで、季刊誌126号でも、鈴木鎮一先生を交えたエピソードが楽しく伝えられている。

那覇教室では、2回あるソロコンサート、クリスマスコンサート、夏冬の合宿など年に5回の大きなイベントがある。これに月4回の個人レッスンと月1回のグループレッスンが初歩とアンサンブルの2コース用意されているので、教室のカレンダーは満杯状態だった。

夕方には小さな子どもたちとお母さんたちが教室に集まってきた。父親がベースに勤務する、8歳になったばかりというアメリカ人の双児もいるし、お手伝いの大人の生徒さん、長年にわたり教室を支えてきた笛やギターの名手も加わって、すごい活気だ。おなじみのレッスン曲を一人ひとりが演奏し、時に竹笛で演奏される沖縄民謡の「てぃんさぐの花」やギターによる「アルハンブラの思い出」、清水先生とギター伴奏による「トロイメライ」「ユーモレスク」に聴きほれたりと、盛りだくさんなひとときとなった。

高校を卒業したばかりの屋比久桃子さんは9年目。「先生の教え方はとても分かりやすいし、面白い。感覚が素敵」と大きな信頼を寄せている。市役所勤務から駆け付けてくれた高本麻里亜さんは兄弟3人も教室に通った。「お兄ちゃんみたい」と慕う。
「今日は音が魚臭い」と笑う清水先生には確固たる信念がある。それは、鈴木鎮一先生が実践した音の追求を、実行すること。「ちょうちょう」や「むすんでひらいて」で鈴木先生が何を目指していたのか、追求していくことが自分の仕事と断言する。

そのために、毎日2時間、徹底して音を追求する練習時間を設け、古今東西の名曲から調性の異なる長調を7曲、短調を7曲弾く毎日だ。その結果得られる、弓のどの部分でも命が宿るような清水先生の音色の美しさは誰もが認めるところ。沖縄に25年前に赴任した20歳の頃から毎年のように年末に松本の鈴木鎮一先生を訪ね、「音に命あり」を実践していた鈴木先生から直接手ほどきを受けた音色が、今でも頭にこびりついているからという。

「僕らは、鈴木先生が80代前半でもっとも円熟されていた頃、『名古屋の子守唄』を弾いて教えてくださった最後の世代。あの時の音も財産」という。それだけに「コンクールに入賞するような対抗意識を前面に押し出した演奏より、演奏で人を癒すことのできる人間、感動する音を育てたい」とライフワークを語る。

夜、お母さん同士が姉妹という親子二組のレッスンが始まった。高校生の息子と母親が演奏した井上陽水の「少年時代」を聴いて、清水先生は「僕の理想型がここにあります。普通だったら親を遠ざける年代なのに、こうして二重奏を楽しむ姿が見られるのですから」と絶賛。鈴木先生の人間賛歌が沖縄でもこうして根づいていることがわかった。

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