教室めぐり

2.沖縄県「与えていくことの「崇高さ」を求めて」(吉川 絵里菜先生)

沖縄支部 コザ教室

沖縄市大里2丁目

TEL:090-5091-8160

沖縄支部 豊見城教室

豊見城市名嘉地349-4

TEL:090-5091-8160

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吉川絵里菜先生は、清水良先生に4歳から18歳まで師事。その後、松本の国際スズキ・メソード音楽院で4年半の勉強をした後、アメリカのフィラデルフィアにある、ドーマン研究所での8ヵ月間の指導を経て、沖縄に戻ってきた。現在では沖縄本島で4カ所の教室を担当している。

「豊田先生から言われた『与え続けていくことの崇高さ』が最近になって、よく分かるようになりました」もともと吉川先生の母親が学習塾の仕事をしていたこともあり、子どもの教育に敏感だったという。どうしてもスズキ・メソードのヴァイオリン教室を沖縄に作ってほしいと、5~6名の母親たちと一緒に、飛行機代、宿泊代を負担し、月1回先生を派遣してもらったのが、絵里菜さんが4歳の頃。実際に担当したのは、村上豊先生(関東地区ヴァイオリン科指導者)だった。これが沖縄県でのスズキ・メソード、ヴァイオリン科の始まりで、1年半後、定住する指導者として指名されたのが、20歳の清水先生というわけである。

吉川先生は、今回訪れた沖縄市のコザ教室、南部の豊見城教室の他に、名護教室と今帰仁教室を車で駆けめぐる。移動距離だけでも半端ではないだろうが、天性の明るさと若さで月3~4回の個人レッスンと月1回のグループレッスン、年2回のコンサートを乗り切る毎日だ。
コザ教室では、5歳の女の子のレッスンが行なわれていた。最初はヴァイオリンを持たずに、右手で「きつねさん」を30回。続いて「お肘を持ってくださ~い」という先生の声にあわせて左手で右肘を持ち、ロケットやシュッポッポ、キャラメルなどのリズムを体に感じさせ、弓を持つ時の基礎を作っていた。こうした一連の動きは、ヴァイオリンを構えて音を出す右手の練習につなげていくよう工夫されていた。

「習い始めて半年でいろいろなことに積極的に取り組めるようになりました。テレビでもヴァイオリンを弾く人が出る番組が大好きです」と母親。鏡に弾いている姿を写しながらの練習も効果があったという。


吉川先生は、弓を持つ感覚を養うために、消しゴムを使う。これはフロッグ全体を持たせる初期の「箱持ち」の導入にもなり、適度な弾力と厚みを持つ消しゴムが、その感覚を養うのに役立つ。結果的に弓の扱いが簡単になり、いい音を作るための自信にもつながるという。 また、自身の子ども時代を振り返りながら、「ヴァイオリンは好き、だけど練習は嫌い」という子どもたちにどう練習の大切さを気づかせるか、親たちとの二人三脚が続いている。たとえば、ハロウィンの時期に仮装コンサートを開催するなど、先輩の先生方からいただいたアイデアで、ヴァイオリンを弾くことの楽しさと思い出づくりを行なっていることも一つ。2006年から発行している手作りの教室新聞で、繰り返し練習の大切さを訴えたり、最近始めたブログで教室のPRも積極的に推進しながら、いい音づくりを目指していることもそうだ。

吉川先生のエネルギーの源は、やはり清水先生の音。「先生の音は武士の音。まっすぐで鳥肌が立つほど美しい」と、コンサートで一緒になる時を利用して、今も勉強が続く。「死ぬ時まで『いい音とは何か』を考えていると思います」と目がきらっと光ったのが、印象的だった。

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