楽器のことを知ろう

ヴァイオリン(その2)

特に大切な木のことを調べてみました。

ヴァイオリンはどんな木でできているの?

f字孔のある表板は、スプルースという松の仲間でできています。松といっても日本の松とは違い、クリスマスツリーに使う、モミの木に似ています。この木は、木目がまっすぐで、音の伝わりがよく、軽くて丈夫。それに対して、裏板、側板、スクロールはメイプル(かえで)です。とても硬く、それでいて軽くて、美しい木目が特徴です。どちらも寒い地方で育った木の方が、締まっていてヴァイオリンには適しているそうです。それを最低でも5年乾燥させてから使います。そうでないと木が反ったり、縮んだりして、楽器がゆがんでしまうからです。

弦の強い力がかかる駒は、同じメイプルでも、特に硬い部分がいいですし、音に大きな影響のある魂柱は、スプルース。そのほか、指板、テールピース、糸巻きは黒檀や紫檀、つげなどが使われます。

木を切ると、切り口に「年輪」とか「木目」と呼ばれる模様が見えます。木をどう切るかで、ずいぶん模様の見え方が違います。いろいろな方法がありますが、表板や裏板は、ケーキを切るように木の中心に向かって一切れ切り取り、それをまた二つに分けて木の外側同士を貼り付けて、1枚の板にはぎあわせるのが普通です。

こうすると、右と左の木目が同じになるので、音の伝わり方も左右で均一になり、丈夫で、狂いがないそうです。ちなみに、削り出して使えるのはその材木の約15%で、樹木全体からしたら、本当にわずかなところになります。

ヴァイオリンに生まれ変わっても、木は生きています。毎回、松脂や汗をきちんと拭き、温度や湿度に気をつけてあげてください。

ところで、鈴木鎮一先生が「スタイナーというドイツ人のヴァイオリン作りの名人は、大きな木槌を持って山奥に入り、たたいてよく響く木を探した」と、以前書いています。そういう木を「響き材」というそうですが、残念ながら日本にはないようです。


ヴァイオリン製作にはいろいろな仕事があります。

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