鈴木政吉の幻のヴァイオリンをモチーフにした映像付きコンサート、
いよいよ最終回!
『幻の政吉ヴァイオリンでたどる名古屋の知られざる音楽史第4回
物理学者アインシュタインとヴァイオリン』は、11月15日(火)宗次ホール(名古屋)で
愛知県立芸術大学教授の井上さつき先生が、2015年から4回シリーズで展開している「政吉ヴァイオリン」をフィーチャーした映像付きコンサート「幻の政吉ヴァイオリンでたどる名古屋の知られざる音楽史 明治—大正—昭和前期」は、これまでに次のようなテーマで、開催されてきました。
・第1回 名古屋市公会堂が新しかった頃の名演奏家たちのコンサート
・第2回 ヴァイオリンで邦楽曲〜明治大正の音楽会
・第3回 政吉と鎮一〜親子の絆
いずれも、井上先生のこだわりにあふれた貴重な写真を見ながらのトークと、実際に政吉ヴァイオリンによる演奏を聴きながらのレクチャーコンサートでした。
クリックで拡大 最終回となる今回は、『物理学者アインシュタインとヴァイオリン』というテーマで構成。物理学者アインシュタイン博士は大の音楽好きとして知られますが、彼は1920年に日本を訪れ、各地で熱狂的な歓迎を受け、名古屋でも演奏会を開きました。
その後、鈴木政吉の三男、鎮一はベルリン留学中、アインシュタインと親交を深め、政吉の楽器をアインシュタインに贈呈しています。アインシュタインは政吉の楽器を高く評価していました。
今回は、愛知県立芸術大学所蔵の1929年製の政吉ヴァイオリンに加えて、新たに発見された1927年製の兄弟楽器が初登場します。アインシュタインとの関わりを軸に、2本の政吉ヴァイオリンの音色を堪能できることになります。
なお、当日はロビーにて、奈良文化財研究所の大河内隆之氏によるポスター展示を開催します。年輪年代学(木材の年輪幅の変動を調べることにより、その木材が生育していた年代や地域を定める学問)の専門家である大河内氏は高解像度(マイクロフォーカス)X線CT装置を使って鈴木製のヴァイオリンを調べ、その表板が北海道の天塩川水系のアカエゾマツであることを明らかにし、大きな反響を呼んでいます。ちなみに大河内氏は、今回お披露目される1927年製兄弟楽器の発見者・所有者です。
クリックで拡大■幻の政吉ヴァイオリンでたどる名古屋の知られざる音楽史
第4回 物理学者アインシュタインとヴァイオリン
11月15日(火)13:30開演
宗次ホール(名古屋市)
桐山建志(ヴァイオリン)、江頭摩耶(ヴァイオリン)、江川智沙穂(ピアノ)
井上さつき(お話・構成)
入場料 2,000円(全席自由)
曲目
・バッハ:シャコンヌ
・チャイコフスキー:懐かしい土地の想い出 Op. 42より第3曲「メロディ」
・フィリップ・グラス: 浜辺のアインシュタイン image2
・モーツァルト:ヴァイオリンソナタ ホ短調 K.304
・ショスタコーヴィチ:2つのヴァイオリンとピアノのための3つの小品
・ショスタコーヴィチ:3つの小品から「ポルカ」
お問い合わせ 宗次ホールチケットセンター tel.052-265-1718