早野龍五会長の東京大学における最終講義は、超満員に。
その全貌をYou Tubeでご覧になれます。
日時:3月15日(水)16:00〜17:45
会場:東京大学理学部1号館 小柴ホール
この日の最終講義には、本当にたくさんの人々が駆けつけました。会場に入りきれない聴衆は、急遽別室でのパブリックビューイングで視聴するという離れ業もあって、とにかく会場の小柴ホールは、超満員。ついには最前列の前のスペースも開放し、かぶりつきで講演に参加という方たちも多くおられました。「物理学の最終講義にしては、女性がとても多い」のも、今回の特徴の一つ。恩師や同僚、学生、研究室OB、共同研究者、出版社に加え、福島に関係される方々、ツイッターのフォロワーに、メディア、お医者さん、スズキ・メソードの指導者たち、そして「知ろうとすること。」(新潮文庫)で対談をされた糸井重里さんの姿もありました。
ニコニコされながら、和装で登場された理由から、講義が始まりました。いわゆる「つかみ」部分で、すでに聴衆は、興味津々です。
前半はご専門の物理学の話、後半は福島に関わるようになられてからのお話。「数式を使わないで」という司会者からのオーダーもほぼクリアし、見事にご自分の来し方をテキパキと話されていました。研究者として培われた心持ちについても言及され、それは聴衆のハートを物の見事に掴んでおられました。それは、以下の言葉に集約されていました。
アマチュアの心で
プロの仕事を
楽しそうにやる
コンパクトカメラを手に、興味の尽きない対象物に迫る姿勢は、研究者としての生き方にも通じるようです。次のようなスライドもありました。
福島の高校生たちから早野会長への寄せ書き(2017年3月11日付け)人がやっていない(やらないだろう)けれど
僕ならできる(だろうと思える)
プライオリティを総合的に判断
俯瞰的なこと
英文査読付き論文を書く
結果を多くの人に知ってもらう
さらに言えば、心が震えるほどのヒューマニティの持ち主でおられることも、この講義の特に最後のあたりで強く感じさせられました。また、これからの活動についても具体的に言及され、スズキ・メソードの会長としての発信もしっかりあり、多くの聴衆を改めて驚かせたと言えます。