大府市が、鈴木政吉の銅像を制作。
3月31日の除幕式の様子を速報でお届けします!
鈴木政吉さんの長男、梅雄さんが鈴木バイオリンの大府分工場を新設したのが昭和10年(1935)年のことでした。明治23年(1890年)に政吉さんが鈴木バイオリンを名古屋に創業し、大正時代には世界一の工場と言われるほどの生産台数を誇っていましたが、昭和4年(1929 年)の世界恐慌により会社は一旦、倒産します。政吉さんは第一線を後任に譲り、長男の梅雄さんの奔走により、大府の新天地に分工場を設立。政吉さんは、その隣に建てられた済韻研究所で、亡くなるまでヴァイオリンの音色の研究に没頭されたのです。
そのご縁から、このたび大府市は、未来永劫に鈴木政吉さんの功績を後世に伝えるとともに、市民が郷土に誇りを持ち、郷土愛を深める貴重な文化資源を永く歴史にとどめるため、銅像を制作。除幕式が3月31日、おおぶ文化交流の杜こもれびホールホワイエで、午前10時から開催されました。
まずは、岡村秀人大府市長より、主催者として「予定以上の寄付を賜り、大変感謝しています。今後は鈴木政吉さんなど郷土の偉人を道徳の副教材でも扱うことになりますし、今回の銅像の制作をきっかけに、大府が音楽の町、ヴァイオリンの町であることを多くの皆さんに知って欲しいです」とのご挨拶がありました。
銅像制作を担当された、大府高校美術非常勤講師の川嵜豊史(かわさき とよじ)さんからは「資料が大変少ない中、苦労がありましたが、とても集中力の高い仕事ができたと思っています」とのご挨拶がありました。(後日、この記事の最後にインタビュー記事を掲載予定です)
寄付をされた企業・団体に対する感謝のお言葉とともに感謝状贈呈式では、公益社団法人才能教育研究会に対しても感謝状をご用意していただいており、末廣悦子業務執行理事が本会を代表し、授与させていただきました。
続いて、ヴァイオリンとチェロを学ぶスズキチルドレンによる演奏が披露されました。冒頭に演奏されたヴィヴァルディの弦楽のための協奏曲 ト長調 「アラ・ルスティカ」 RV 151は、祝祭にふさわしい華やかな曲想で、オープニングにぴったりの選曲でした。