第67回夏期学校〜ピアノ科の様子を報告します!
今年の夏期学校は、昨年に引き続き、ピアノ科が7月29日(日)〜8月1日(水)に、ヴァイオリン科・チェロ科・フルート科が7月31日(火)〜8月3日(金)という二段構えで開催されました。まつもと市民芸術館の主ホールは他の公演が入っており、使うことができませんでしたが、小ホールや各スタジオ、そして昨年リニューアルされた才能教育会館をはじめ、スズキ・メソード研究所の各教室、そして松本市内の小学校や公共施設を使用しました。期間中、アメリカ・中国・台湾・フィリピン・ヴェトナム・オーストラリア・イギリス・ポーランドなど海外からの参加者約200名を含めた総勢2,200名を越す参加者たちの真剣に学び合う姿が見られました。およそ10人に1人の割合で海外から参加されていることがわかります。年齢やレベル、国籍を超え、「みんなで育ちあう」ことをテーマにした、スズキならではの真夏の風物詩です。
ここでは、ピアノ科の様子をご紹介します。
11:00から、まつもと市民芸術劇場シアターパークで、ピアノ科の参加受付が始まり、13:00から才能教育会館ホールで開校式を開催。第67回夏期学校実行委員長の中島 顕先生、早野龍五会長、ピアノ科特別講師の東 誠三先生からご挨拶をいただきました。今年は異例の暑さの中で開催されるとあって、熱中症に対する注意などが繰り返されました。続いて、ピアノ科生徒による「オープニングコンサート」で幕開けとなりました。
ピアノ科オープニングコンサート (13:15〜)
ピアノ科の2日目は、9:00からグループレッスン、連弾レッスン、リトミッククラス、個人レッスンが、まつもと市民芸術館の各会場で行なわれました。「ピアノ科コンサート」の2日目もありました。いずれの場面でも、それぞれの課題に取り組む真剣な姿がありました。コンサートでは、緊張をしながらも、これまでに練習してきた力を存分に発揮する生徒さんたちの素敵な演奏が続きました。
18:30からは、才能教育会館ホールに満席の聴衆を迎えて、ピアノ科特別講師の東 誠三先生による「夜のコンサート 東 誠三リサイタル」が開催されました。演奏曲目は、以下の通りです。前半は指導曲集から選曲され、後半には名曲がずらり並ぶ心憎い選曲。いずれの演奏も、東先生の歌心に溢れたもので、心地よい時間となりました。
①モーツァルト:ソナタ ハ長調 K.545
②ベートーヴェン:ソナタ ト長調 Op.49-2
③シューマン:楽しき農夫、メロディー、勇敢な騎手
④メンデルスゾーン:ヴェニスの舟歌 無言歌集 第2集 Op.30-6
⑤バルトーク:ルーマニア民俗舞曲 Sz.56
⑥シューベルト:即興曲 へ短調 Op.142-1
⑦リスト:愛の夢 第3番
⑧ラフマニノフ:前奏曲 嬰ト短調 Op.32-12
⑨ドビュッシー:月の光 ベルガマスク組曲より
⑩ショパン:幻想即興曲 嬰ハ短調 Op.66
⑪ショパン:華麗なる大ワルツ 変ホ長調 Op.18
ピアノ科コンサート (13:30〜)
ピアノ科の3日目も、9:00からグループレッスン、連弾クラス、リトミッククラス、個人レッスンが行なわれました。午後からは、翌日に控えた連弾クラス成果発表を想定しての連弾クラス合同練習や、0〜3歳児コース、そして「ピアノ科コンサート」の3日目もありました。
この日からは、ヴァイオリン科、チェロ科、フルート科の生徒たちも参加しましたので、一気にそれぞれの会場が、さらに熱気を帯びてきました。
ピアノ科コンサート (15:00〜17:30)
この日で、ピアノ科は最終日となります。9:00からの連弾クラス成果発表では、Aクラス、Bクラスともに2日間の成果をしっかりと披露していました。最後に記念写真も撮影して、閉校式となりました。暑かった4日間でしたが、それぞれの成果を胸に、「来年もまた会いましょう」の言葉で、ピアノ科の閉会となりました。
その後、上級生向けに東 誠三先生からのレクチャーがありました。生徒たちが練習で感じた不明なところや奏法の考え方などを東先生に具体的に質問する形式で、東先生は時に実際に弾いて見せながら、生徒たちの質問にわかりやすく答えていらっしゃいました。「言葉にしてみるという行為を通して、自分の中でしっかり質問できるようにすることは、とても大切なこと」(東先生)というように、ただ演奏することばかりを考えるのではなく、何がわからないのかを具体的に言葉にして、整理してみることの大切さも学ぶことができました。
また、午後には、全科午後のコンサートや0〜3歳児コースの2日目もありました。