フルート科研究会を、オンラインで開催しています!

 
 フルート科特別講師の宮前丈明先生による、「スズキ・メソード フルート科指導者研究会」が、2021年4月26日(月)9時~11時(米国東部時間:4/25 20時~22時)Zoomで開催されました。
 
 数ヵ月に一度のペースで、研究したい題材を提案し、ご指導いただいています。前回、2月の研究会では「アタックとエチュードについて」、「対面レッスン時の飛沫について」など、毎回、とても興味深い内容がラインナップされています。

 

 
 今回は、「ラフマニノフの14の歌 Op.34ー第14曲ヴォカリーズ ホ短調」を使って、表現法の研究を講義されました。宮前先生おすすめの模範演奏として、20世紀を代表するヴァイオリニストの一人、ダヴィッド・オイストラフの演奏を聴きながら、フルートでの奏法の解釈に共通点が多いことを話されました。この曲がもつ音楽の特徴を、フルートならではの視点で解き明かす研究は、大変実り多いものとなりました。そのおすすめの演奏は、このYouTubeのアイコンをクリックすると聴くことができます。
 

 
 
 いかがでしたか? 宮前先生が、オイストラフのこの演奏を推奨される理由が、皆さんにも伝わるでしょう。この清らかな澄んだ音を、フルートでも再現してみようということで、細かい部分に至るまで研究を重ねました。
 
 そのために、宮前先生が用意されたこれらの画像をZoomで一緒に画面共有をしながら、先生のお話を伺いました。例えば、以下のようなお話です。

・「ピュアな音とは、響きだけの音、芯が入るとフォルテになる」
・「フレーズの中の音の役割りをみること」
「表現の深さに注意を払うと、さらなる表現の可能性があることがわかる」

などなど。
 
 Zoomで双方の音を聴き合うことはできませんが、共有画面に映し出された表現の解釈付き楽譜は、とても緻密で繊細でした。その解釈付き楽譜と先生の音に導かれながら、表現の深さを体感できたひとときとなりました。 
 対面での研究会開催がままならない今ですが、このような形で音の研究、さらには奏法の研究を重ねることは可能です。今後も、さらに会を重ねてゆくことになります。

 
 
関東地区フルート科指導者 岩波寿美