八ヶ岳高原音楽堂でのユニークな講演会
『木彫りの熊さんと徳川さん』
標高1,500mに位置するこの場所は、残暑の蒸し暑い東京からクルマで駆けつけた身にとっては、羽織るものが欲しくなるほどの別天地。甲府あたりでの豪雨のシャワーも嘘のように、静かな佇まいにあり、おりしも「八ヶ岳森祭」が開かれていました。
昭和10年代の第1次ブーム、そして昭和30年代の第2次ブームに次いで、平成末期のアレンジを経て、現代は第3次ブームの到来だそうです。北海道らしい工芸品・美術品として人気の再来となり、各地での展示活動も活発です。講演の最後には、東京903回(くまさんかい)やBeams Japanの活動も紹介されていました。
→東京903回
→Beams Japan
講演終了後に、ご来場されていた尾張徳川家第22代当主、徳川義崇(よしたか)様からいただいたメッセージを紹介しましょう。
「曽祖父の義親さんが今日のような講演を見たら、どんなに驚くかと思いますね。こうして熱心に広めてくださること、大変嬉しく思います」
そして、1時間ほどのインターミッションの後、スズキ・メソードのヴァイオリン特別講師でもある竹澤恭子先生のヴァイオリンリサイタルが、同じ会場で始まりました。徳川義親侯爵→鈴木鎮一先生とつながり、竹澤恭子先生の演奏につながるという企画、大河物語のようなストーリーを感じさせます。
八ヶ岳高原サロンコンサート
『木彫りの熊さんと徳川さん』関連講演
竹澤恭子ヴァイオリン・リサイタル
2022年9月18日(日)15:30開演
共演:加藤洋之(ピアノ)
プログラム
・バッハ:ヴァイオリンとハープシコードのためのソナタ 第4番 ハ短調BWV1017
・ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ 第1番 ト短調 Op.78「雨の歌」
(アンコール)
・ドビュッシー:美しい夕暮れ
・シューベルト:アルペジョーネ・ソナタより第2楽章アダージョ
いずれも聴衆を魅了する圧倒的なパフォーマンスの連続。精緻でありつつも温もりのあるバッハ、懐かしさも感じさせたブラームス、感性豊かな、自由な表現に包まれたブロッホ、無窮動の超絶技巧で息も切らせぬ勢いで集結するサン=サーンス、さらにはアンコールの2曲で場面転換鮮やかに、ヴァイオリン音楽の真髄をとことん聴かせていただきました。
「今日は、エクササイズの後のように、ちょっと息が途切れるくらいに、時代も曲想も違う作品を聴いていただきました。鈴木鎮一先生の音作りのご指導を受けてきて、今があります。ご講演の内容は、初めて知るものでしたので、とても興味深く聞きました」と竹澤先生。ピアニストの加藤洋之さんも「「八ヶ岳が好きで、よく山登りに来ますが、今日のプログラムは八ヶ岳の四季を感じさせるくらい、色とりどりの曲が並びました。ご堪能いただけたと思います」
「竹澤恭子リサイタル&プレイインコンサート」のお知らせ
来たる10月9日に東海地区の主催で「竹澤恭子リサイタル&プレイインコンサート」を開催いたします。本会ヴァイオリン科特別講師の竹澤恭子先生をお招きして、リサイタルと東海地区の子どもたちへ簡単なレッスンをお願いしました。
10月9日(日)12時30分開演
三井住友海上しらかわホール(名古屋)
13時〜 竹澤恭子先生ヴァイオリン・リサイタル
・ベラチーニ:ソナタ
・サラサーテ:カルメン幻想曲
14時〜 プレイインコンサート
子どもたちが先生と一緒に舞台で演奏します。