1月20日(土)愛知県大府市で開催。これまでで最大の人数が集まりました!

 
 スズキ・メソードOB・OG会が、これまで東京・松本・東京・名古屋・京都・大阪・富山・福岡で開催してきた「楽器を持って集まろう会」。最近は「Play In」という表現も並行して使うようにしています。その「Play In 大府」を、1月20日(土)に、愛知県大府市で初めて開催しました。これは、翌日の同じ大府市での「スズキテンチルドレンコンサートin 大府」を盛り上げ、さらには現在の子どもたちの演奏をじっくりと鑑賞しよう、そして大府市に点在する鈴木鎮一先生の父、鈴木政吉さんに関連する施設などを見学しようというアイデアから生まれた企画でした。
 
 「楽器を持って集まろう会=Play In」とは、昔懐かしい合奏練習会です。会場に集まって皆さんと一緒に、懐かしい指導曲集の合奏を楽しんだり、ちょっとチャレンジングな曲も演奏してみるわけです。さらには、オンライン(Zoom)を活用することで、遠方の方々にも手軽に参加していただく形を前回の福岡から取り入れています。
 
 ご指導には、毎回、その地区の先生方にお願いしています。今回は地元東海地区指導者の長谷川敏子先生(ヴァイオリン)、平野美穂先生(ヴァイオリン)、小澤由季野先生(チェロ)、矢島朝子先生(フルート)のご協力を得て、準備を進めてきました。当日の後半には、大府に本社を移され、大府市と「バイオリンの里づくり」を進める鈴木バイオリン製造株式会社の小野田祐真社長や伊藤達哉先生(ヴァイオリン)も飛び入り参加をいただき、みんなでいろいろと楽しみました。
 
 会場は、大府市役所地下1階の多目的ホール。500名まで収容可能のとても広い空間です。大府市と公益社団法人才能教育研究会との間で、「バイオリンによるまちづくり推進の連携協定」の調印式が2022年12月22日に開催されたのが、ここの市役所の1階ロビーで、マンスリースズキ編集部も取材に訪れていますので、久しぶりの訪問となりました。
→マンスリースズキの記事
 

会場は大府市役所多目的ホール

 
 なんでも今年の8月末まで、市役所の屋上防水・壁面シーリングなどの補修工事が行なわれているそうで、この日の市役所は工事用のカバーにすっぽりと覆われていました。当日は、土曜日でしたから来庁者はわれわれだけ。集合時間の12時45分には楽器を持参した参加者の皆さんがどんどん集まってきました。先生方との久しぶりの対面で談笑される方々、初めての参加で少し緊張気味の方などいろいろ。お世話してくださる地元大府の廣岡直城先生のチェロ教室の保護者の方の段取りの良さで、さっそく広い部屋に入室し、受付開始、椅子や譜面台のセッティング、楽器の準備などスムーズに作業が進みました。OB・OG会事務局は、配信の準備にいそいそ。記録映像の収録など、やることがてんこ盛りでした。では、以下の写真と文章でお楽しみください。
 
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世代を超えた交流がスタート

 
 予定時間の13時15分から、いよいよ「楽器を持って集まろう会=Play In 大府」が始まりました。この日の演奏曲は、以下のラインナップでした。
 まずは指導曲集から。参加者のお子さんたちもヴァイオリンで参加してくださいました。いいですね、世代を超えた交流になりました。
・キラキラ星変奏曲
・こぎつね
・アレグロ
・ミュゼット
・ゴセックのガヴォット    
・狩人の合唱
 ゴセックのガヴォットは、長谷川敏子先生からのご提案で、豊田耕兒先生編曲のデュエット版の楽譜をその場で配布し、ヴァイオリンパートだけでのアンサンブルを楽しみました。とてもいい響きがしました。矢島朝子先生によるフルートのオブリガートも弦のアンサンブルと素敵に調和していました。華やぎが感じられるからいいですね。
 
 続いて、自己紹介タイムです。あらかじめ20分くらいの時間を予定していましたが、割とあっさり、スピーディ。オンラインで参加の3名の皆様を加えても、なんと7分くらいで終わってしまいました。もうちょっと皆さんに喋って欲しかったというのがOB・OG会事務局の本音でしたが、仕方ありません。広い会場で、初めて会う人たちを前で自己紹介って、ちょっと大変ですもの。でも、その分、その後の演奏時間に充てることができました。
 

バッハのドッペルを久しぶりに

 
 ここからが本日のメインになります。その一つがバッハのドッペルです。ヴァイオリン科指導曲集の第4巻にセカンドヴァイオリン、そして第5巻にファーストヴァイオリンが登場します。昔も今も、ヴァイオリン科の皆さんにとっては、大きなハードルの一つです。この曲を乗り越えたところにある世界の充実感は、何にも代えがたいものがありますね。事務局には、この日を迎えるにあたって「久しぶりに弾いたけど、もう肩が痛くて」などの悲鳴も届いていました! ですが、実際に始まってみると、皆さん、しっかり弾かれていましたよ。
 
 長谷川先生のご推薦で、この曲は平野美穂先生からご指導をいただき、大変パワフルで斬新なアイデアに溢れた合奏になりました。たとえば、ヴァイオリンの皆さんに歩きながら弾いてもらうなど、鈴木鎮一先生のアーカイヴ資料で見かけるような場面もありました。これで実は身体も心もリラックス。ドッペルの音が変わってきたのですから不思議です。やはり、「その場で生まれる音楽」というのがあるのですね。当意即妙に反応するみなさんの力量は大したものです。一方、ヴィオラやチェロはアンサンブルの楽譜を弾きますが、特にチェロパートは、伴奏とはいえ、この曲はとても歯応えがあるので、アンサンブル自体がとても楽しい曲です。今回は、13名もの参加がチェロパートにありましたので、より響きが重厚になりました。
 

ホルストの「セントポール組曲」にも挑戦

 
 そして、指導曲集を離れてチャレンジしたのが、ホルストの「セントポール組曲」より第4曲のフィナーレ「Dargason」。英国のセントポール女学校の音楽教員として務めていたホルストは、1912年に防音装置を備えた専用の部屋を与えられたことで、ホルストが感謝を込めて作曲したのがこの曲です。4曲で構成される中から、フィナーレをチョイス。Dargasonとは、16世紀に流行した8分の6拍子の舞曲ですが、このフィナーレでは、この舞曲に有名な「グリーンスリーブス」のメロディを組み合わせたところがホルストの面目躍如たるところ。参加の皆さんは、長谷川敏子先生ご推薦の音源、Budapest StringsのYouTubu動画であらかじめ予習をされてきたと見えて、実際に音合わせをしてみると、なかなかのでき。この日、初顔合わせでこの曲をやれるのですから、みなさんの力はたいしたものです。スズキで培われた力をいかんなく発揮されていました。チェロパートから3名がコントラバスパートに移動したのも、当日のアイデアでした。
 

チェロ・アンサンブルで祈りの曲を

 
 今回は、前回開催の福岡に続いて、チェロ・アンサンブルだけの曲もあらかじめ用意しました。それがモーツァルトの晩年の傑作「アヴェ・ヴェルム・コルプス」(トーマス・ミフネ編曲)。わずか46小節の短い曲ですが、転調も多く、その静かな佇まいはチェロ・アンサンブルにぴったりです。小澤先生のご指導で、4つのパートを3人ずつで受け持ち、仕上げていきます。ヴァイオリン科の皆さんでは、なかなかできにくい単一楽器でのアンサンブルですが、チェロはこうしたアンサンブルが得意。素晴らしい曲が多く、よく演奏されます(ヴィオラにもいろいろとありますね!)。大きく円陣を組んでのチェロ・アンサンブルは、聴き応えはもちろん、見応えもありました。

 
最後は全員で、成果発表

 
 さぁ、残り1時間弱。成果発表の時間です。この日のすべての曲をもう一度演奏しました。音楽が自然とこなれていっていることが、面白い現象です。お互いの演奏にも慣れてきたのでしょう。もちろん、細部では合わないところなどが散見されますが、のびのびと演奏できたように思います。時間切れで、チェロ・アンサンブルだけカットしましたけど、それもご愛嬌。みなさんの熱演が続きました。最後は、定番の「キラキラ星変奏曲」。いい感じで終えることができました。自然と笑みがこぼれてきます。
 
 最後に大急ぎで記念撮影大会をして、先生方に感謝を申し上げ、それぞれの別れを惜しみながら、全員で撤収です。その早いこと! 5〜6分程度で片付いてしまいました。写真に写っている方で総勢45名。写っていない方が3名。オンラインで3名。これまでで一番多くの皆様の参加をいただいたことになります。そしてこのうち、18名が大府駅前の懇親会会場に移動し、大いに懐かしい話に花が咲きました。いくつか寄せていただきました感想を以下、お知らせしましょう。


後日、参加いただいた皆様からお礼のメールをいただきました。
 
久しぶりの現地参加でした。

愛知県 中村優友さん

 「楽器を持って集まろう会」東海地区の開催は2016年の名古屋以来、8年ぶりの開催で、前回の福岡で参加した時はオンライン参加、今回は久しぶりに現地参加させていただきました。
 今回のPlay Inで感じたことはチェロ科のOB・OGや大人の生徒さんの参加者が多かったこと。一番嬉しかったことは同じ教室に通ってる初歩の大人の生徒さんも参加してくださって、大人のスズキで学ぶ生徒さんと交流できたことが良かったと思います。さらに飛び入りで参加された私のヴァイオリンの先生、伊藤達哉先生がちょうど会場の近くでレッスンだったので、初めて参加してくださったことが嬉しかったです。
 ご指導してくださった長谷川敏子先生、平野美穂先生、小澤由季野先生、矢島朝子先生に感謝申し上げます。


オンラインで参加しました。

東京都 鷲澤祐子さん

 送っていただいた動画も拝聴しました。何回も繰り返して見てます。ありがとうございます。素晴らしいです。会場で聴いている母がずっと写っていまして、嬉しいです。演奏中の楽団員の全員のお顔やお姿は、移動カメラがもしあれば、拝見できるかと思いました。


懐かしい感覚がありました。

愛知県 三浦洋子さん

 とても楽しい会でした。スズキの先生らしい指導で懐かしい感覚を味わいました。また機会あれば参加したいと思います。


これからも楽器を続けていきます。

愛知県 片山裕美さん

 このたびはOB・OG会に参加させていただきありがとうございました。
 クラスを超えて懐かしい方々にお会いできてとても嬉しかったですし、スズキらしい合奏レッスンを久しぶりに体験できて、子どもの頃に戻ったようで楽しかったです。
 スタッフの方々には何から何までお世話になり、本当にありがとうございました。スズキで学んだことをまた思い出しながら、これからも楽器を続けていけたらと思います。またお目にかかれますこと、楽しみにしております。


送っていただいた動画で、ヴィオラパートにも挑戦したいです。

宮城県 青木菜緒美さん

 先日の「楽器を持って集ろう会 in 大府」では、大変お世話になりありがとうございました。とても楽しい時間を過ごさせていただきました。
 また、当日の成果発表会の動画と記念撮影ショットもお送りいただき、お心遣いに深く感謝申し上げます。
 長谷川敏子先生は、オンラインで松本の夏期学校に参加した折にレッスンを見学し、またレッスンを拝見したいと思っていた先生でしたので、今回長谷川先生の指揮で皆様と合奏できて本当に嬉しかったです。企画実行に当たられた方々に心より御礼申し上げます。
 送っていただいた動画に合わせて、再び弾いて楽しんでおります。ヴィオラパートにも挑戦してみようと思っております。


やっぱり、みなさんスズキ・メソード育ちですね!

愛知県 柴田敦史さん

 懇親会&2次会まで参加させていただき、皆さんといろいろなお話ができてとても有意義でした。
 早速、送っていただいた動画を見させていただきました。
 演奏のクオリティはさておき、懐かしい合奏レッスンの雰囲気に触れることができ、懐かしい面々にもお会いでき、とても楽しい時間を過ごすことができました。まずはイベントに参加できた事をとても嬉しく思います。
 長谷川先生、平野先生の合奏レッスンは大変懐かしい合奏レッスン的な雰囲気に包まれ、大人になると忘れがちな『楽器を弾く基本』の指導を受けることができてとても良かったです。
 また、チェロの参加者が多かったので、チェロだけでアンサンブルもできたことはとても嬉しかったです。小澤先生の指導であっという間に雰囲気と音色が合っていくことに、参加者で顔を見合わせては思わず笑顔が出てしまいました。短時間でしたので完成度としては高くはなかったですが、なんとも不思議な一体感を感じることができました。やっぱり、みなさんスズキ・メソード育ちですね。
 自分はすっかり楽しませていただいたのですが、お子さんたちや始めたばかりの大人の生徒さん、しばらく楽器を弾いてなかったOB・OGたちには、曲によってはちょっと厳しいと感じたのでは?と思いました。参加者の力量がバラバラですので、会の内容のバランスが難しいですね。そんな中で、スズキ・メソードの原点である「キラキラ星」からスタートだったのは、とても良いと思いました。


また機会があれば、参加したいです!

愛知県 鳥居千重さん

 先日はOB・OG会に参加させていただき、ありがとうございました。とても楽しい時間を過ごすことができました。すてきな動画もありがとうございます。家族で拝見させていただきました。
 OB・OG会のことは、子どもの先生(國分先生)から教えていただきました。もっと広められたら、多くの方が集まるかなと思いました。また、機会があれば是非参加したいと思っています。ありがとうございました!!


仕事で来られなかった長男の代わりに、参加しました。

愛知県 濱口二十華さん

 テンチルドレンコンサートが大府で開催されると決定し、大変うれしく楽しみにしておりました。そしてOB・OG会の合奏会も大府でということで、遠いところから大府市へ来ていただき、ありがとうございました。
 合奏会は、「スズキの良いところ」を見せていただいたと感じました。「こぎつね」「狩人の合唱」や「ミュゼット」、先生から指導受ける箇所は同じだったり、 会場の生徒は、みな大人なのに、いつもの合奏のレッスンのようで。「子どものころのレッスンを思い出しながら演奏されているのかな」皆さんこの時間をとても楽しんでいるように思いました。
 スズキ・メソードは、世代が違っても、年齢を重ねた方も、小さな子も一緒になって楽しめ、いつでも、どこでも、同じ道を学んできた者同士、一つになれる、素晴らしい絆であると思いました。
 「一緒に弾けたらどんなに楽しいだろうか」「わが子もこんな風にずっと音楽を楽しんでほしいな」「今の親御さんたちにも見せてあげたいな」「スズキ・メソードは、音楽を一緒に楽しめる仲間が日本中に、世代も国も超えて世界中にできる」などと思いながら見ていました。
 「キラキラ星」ではじまり、最後も「キラキラ星」、すばらしい会でした。素敵なOB・OG 会ありがとうございました。
 YouTube 動画もありがとうございました。長男は、仕事となってしまい、参加できませんでしたが、次回は、ぜひ参加できますよう、 その際は、よろしくお願いいたします。
(註:濱口様には市役所とのやりとり、受付など大変お世話になりました。ありがとうございました)

翌日、大府市内の鈴木政吉関連施設を訪問

 楽器を持って集まろう会 in 大府(Play In 大府)の翌日は、9時に大府駅前のホテルを出発。あらかじめ入手していた大府歴史民俗資料館作成のパンフに掲載されている「大府市内バイオリン関連マップ」をガイドに、それぞれの地域を駆け足で巡りました。次の順番になります。
①大府市歴史民俗資料館
 「大府バイオリン縁起」というタイトルで、2023年7月から鈴木政吉関連の常設展示がスタートしました。政吉制作の初期モデル「3号バイオリン」や、政吉の長男梅雄の孫にあたるタケカワユキヒデさんから寄贈された梅雄の手工バイオリンの展示、さらにはアインシュタイン博士からの手紙、 大府分工場のジオラマなどが展示されていました。 鈴木政吉の長男・梅雄へ宛てた三男・鎮一の直筆はがきも初公開です。鈴木先生の変わらぬ字の美しさには、本当に驚かされます。
 今年になって、『バイオリンの里おおぶメタバース』がスタート。メタバース(インターネット上の仮想空間)によるバーチャルな空間に入ると、興味深い内容が展開されています。マンスリースズキ編集部が注目したのは、当時の鈴木政吉を知る福島淑子さん(大府分工場長の立松工場長のお嬢さま)へのインタビュー動画(4分ほど)でした。
 →福島淑子さんインタビュー
 なお、福島淑子さんの記事は、マンスリースズキ2018年2月号でも取り上げていました。
 →マンスリースズキの記事
 
②鈴木バイオリン製造株式会社大府分工場跡
 かつて、政吉の長男、梅雄はドイツの楽器生産の村「マルクノイキルヘン」を再現しようと、この大府の名高山に分工場を作りました。第2次世界大戦のためにその構想は消えたわけですが、現在は、その地に跡地であったことを示す小さな看板がひっそりと立っています。その地とは、なんと、現在の至学館大学でした。女子レスリングの伊調馨・千春姉妹や、 「霊長類最強女子」の異名を持つ吉田沙保里がこの大学の出身であることは、よく知られています。最近、松本市内にも昔の松本音楽院跡地であることを示す看板が立ち、話題になりましたが、いずれも歴史を語る大切なランドマークであることは間違いありません。

③大府文化交流の杜allobu
 続いて向かったのがallobu(アローブ)。ここは、2018年1月に「鈴木政吉と大府レクチャーコンサート」が開催された場所です。また、 鈴木政吉の功績を後世に伝えるとともに、市民が郷土に誇りを持ち郷土愛を深める貴重な文化資源を永く歴史にとどめるため、鈴木政吉の新たな銅像が制作され、2019年3月には、スズキの子どもたちの演奏とともに、除幕式が行なわれた場所でもあります。マンスリースズキ2019年4月号で報告しています。
 →マンスリースズキの記事
 
④鈴木バイオリン製造株式会社(工房見学)
 そして、11時に待ち合わせていた場所が、鈴木バイオリン製造株式会社でした。休日にも関わらず、前日の「楽器を持って集まろう会=Play In 大府」でご一緒した小野田祐真社長自らが工房見学を特別にガイドしてくださるとあって、参加メンバーたちがお子さんたちと一緒に集合してくださいました。
 最初に見せていただいたのが、鈴木政吉が一晩だけ知り合いからヴァイオリンを借り、夜中に図面を起こしたところから制作された最初の1号ヴァイオリンでした(写真)。歴史に残る一品です。ここから世界に名だたるスズキのヴァイオリン制作が始まったのですから、感慨深いものがあります。
 小野田社長は、工房の中を一つひとつ丁寧に紹介してくださいました。割れを防ぎ装飾面からも技術の高さを示すパーフリングの埋め込みや、各種のカンナを使った表板・裏板削り、ネック造り、何度も塗りを重ねる塗装など、一通り見せていただきました。なかなか見られないヴァイオリンのボディをカットした内部がわかるサンプルには、見学者一同、声を上げたほどです。
 この工房は、現在は、ジブリ映画の名作「耳をすませば」をイメージさせることから、2022年に愛知県長久手にオープンしたジブリパークの関連施設として、脚光を浴びるまでになっています。日本経済新聞の動画配信が、その辺りを紹介しています。
 →日本経済新聞社ローカルビジネスサテライト

工房見学を終えた参加者の皆さん。大変勉強になりました


⑤愛三文化会館(大府市勤労文化会館)
 最後の訪問地が、愛三文化会館。ここのホールで、午後から「スズキテンチルドレンコンサートin 大府」が開催されますので、すでに多くの人たちが開場待ちで行列ができていました。昨日の参加者たちも多く、ホール内のそこかしこで「昨日はありがとうございました」とお声をかけていただきました。コンサートの内容は、こちらをご覧ください。
 →スズキテンチルドレンコンサートin 大府