本会出身のヴァイオリニスト、森 悠子さん追悼コンサート
当日は、森さんの姪で、長岡京室内アンサンブルを音楽監督として率いるヴァイオリニストの安紀ソリエールさんのほか、ヤンネ舘野(ヴァイオリン)、細川泉、田中佑子(ヴィオラ)、ラファエル・ベル(チェロ)ら、森さんゆかりの長岡京室内アンサンブルのメンバーが出演されました。
多くのお客様がご来聴され、ロビーには演奏者が持ち寄った懐かしい写真が一杯に貼られていて、ご来場の皆様にもゆっくり見ていただくことができました。多くの方から「森先生がおられるような音がした」との声が聞かれたほどです。

・ブリテン:シンプル・シンフォニー Op.4
・メンデルスゾーン:弦楽五重奏曲 第2番 変ロ長調 Op.87
・ドヴォルザーク:弦楽セレナーデ ホ長調 Op.22
森悠子さんの弟子や親交の深い演奏家たちによる感謝と追悼の思いが一音一音に込められており、聴衆にもその情感が強く伝わる演奏となりました。ステージ上には森さんの愛器があり、配布されたプログラムには「思い出の中の森悠子」という文章が掲載され、生前の暖かな存在感が偲ばれる演出も印象的でした。
このコンサートは、単なる追悼の場にとどまらず、森 悠子さんが残された音楽と人を巡る精神を、現在の演奏者たちがしっかりと受け継ぎ、温かく表現する時間となりました。演奏家と聴衆がともに涙し、祈るような深い感動のひとときを過ごすことができたのです。