papa10.jpg papa1.jpg papa2.jpg papa3.jpg papa4.jpg papa5.jpg papa6.jpg papa7.jpg papa8.jpg papa9.jpg

「東日本大震災被災者の集い」で、フランシスコ教皇への御前演奏をさせていただきました。
教皇は、子どもたちの目の前で、優しい音色をお聴きくださいました。

広報委員長 榊 直樹理事

 音楽を通して平和な世界を願う心をお伝えしたい―ローマ教皇として38年ぶりに来日されたフランシスコ教皇に、スズキ・メソードの指導者と生徒総勢24名が、11月25日、東京・半蔵門のベルサール半蔵門で開かれた「東日本大震災被災者の集い」(Meeting with the Victims of Triple Disaster)において、3曲を演奏しました。指揮は、公益社団法人才能教育研究会名誉会長の豊田耕兒先生が振るわれ、ヴァイオリンによる子どもの「御前演奏」には、教皇も胸を深くうたれたご様子で、1分半も立ち尽くして聴き入られていました。

 集いは、 東日本大震災の被災地をぜひ訪ねたいというフランシスコ教皇たっての希望を、日程の都合から東京に被災者を招く形で催されました。午前9時半からのプレイべントでは、バッハの管弦楽組曲第3番より「アリア」を奏で、教皇をお迎えするときには、故郷アルゼンチンのタンゴ“CAMINITO”を、女声コーラスとともにお届けしました。

 被災者3人の証言、教皇のお言葉と続き、最後に教皇をお送りするとき、「花は咲く」を演奏して、参加者が会場を包むように歌いました。会場中ほどの演奏席から子どもたちは教皇が帰られる通路に移って弾いたのですが、目の前で足を止め、優しい音色をじっと受け止めるようにお聴きくださいました。

 子どもたち一人ひとりに記念のロザリオをいただきましたが、中には涙がしばらく止まらない子もいました。

 スズキ・メソードの創始者である故鈴木鎮一先生は、第2次世界大戦後間もない1946年「二度と戦争を起こすような人間を作らない。そのためには幼い時から高い感性を育てねばならない」との強い願いから、音楽教育を通しての教育運動を立ち上げました。

 今回のフランシスコ教皇の訪日の目的である「平和への願い」は、鈴木鎮一先生が本会を立ち上げた根本思想でもあります。その願いを直に聴いていただきたいと、関係者が半年がかりで働きかけて実現しました。教皇の訪日を機会に今一度、鈴木鎮一先生の願い=音楽を通して高い感性の人間を育てる=に思いをはせる日となりました。そしてまた幼い感性と心は平和への願いをしっかりと感じとった一日であったと思います。

→東日本大震災被災者の集いの映像
上記から「東日本大震災被災者の集い」の模様が見られます。冒頭では教皇がおいでになる前に行なわれた「花が咲く」のリハーサル、ビデオの16分目から教皇をお待ちする「アリア」の演奏、28分から教皇入場をお迎えする演奏があります。また、教皇を「花は咲く」でお見送りした映像が1:00:41から見られます。そして、1:02:00近辺から教皇が子どもたちの演奏を聴いてくださっている(インスタで紹介されている写真の場面)様子をご覧いただけます。

→フランシスコ教皇公式インスタグラム
フランシスコ教皇の公式インスタグラムでは、スズキ・メソードの子どもたちとフランシスコ教皇が一緒に写っておられる写真が見られます。下記の公式インスタグラムのアドレスで「花は咲く」の演奏をバックミュージックに、子どもたちの演奏を聴かれる教皇のお姿が繰り返し見られます。ご覧ください。
→公式インスタグラムの該当場面