スズキデーの起源は?

 ISA(国際スズキ協会)の1989年9月発行のISAニュースNo.2に、スズキデーの起こりについて、記述がありますので、ご紹介しましょう。

1989年11月10日(才能教育会館) SAA(アメリカスズキ協会)の会長、ドロシー・ジョーンズ女史(現在、カナダ・早期幼児教育指導者)の提案で、鈴木鎮一先生の功績を讃え、全世界のスズキの指導者・父兄生徒たちの感謝を捧げる意味で、世界中のスズキの人々が11月10日と11日に全世界で同時に記念コンサートを開こうではないか、という申し出あり、素晴らしいアイデアではないかということで、日本でも実施することになりました。さしあたって11月10日には発祥の地、松本で、引き続き12日には大阪で、スズキ記念コンサートが開かれる予定です。この機会に改めてスズキ・メソードの価値を再認識し、その国際的普及を目指して、さらに発展していくよう皆で協力し合い、素晴らしい世界を目指しましょう。松本では、オーケストラ伴奏で、ヴァイオリン、チェロ、フルート、ピアノのコンチェルトなどを計画しています。

と記述されています。実際に松本と大阪で、1989年の11月にコンサートが開催されました。
ISAの1990年2月発行のISAニュースNo.3では、その時の様子が記されています。

バッハのヴァイオリン協奏曲を演奏SAA(アメリカスズキ協会)の会長、ドロシー・ジョーンズ女史(現在、カナダ・早期幼児教育指導者)の提案で、鈴木鎮一先生の功績を讃え、全世界のスズキの指導者・父兄生徒たちの感謝を捧げる意味で開かれることになったスズキデーのコンサートは、世界各地で11月10日、11日に開かれました。松本でも11月10日(金)に才能教育会館で開かれ、午前中は10時半からスズキ先生による記念研究会、午後2時45分から記念コンサートが、以下のようなプログラムで開かれ、コンサート終了後、会長夫妻に花束を贈呈し、引き続いてティーパーティが開かれました。
プログラム
・スケルツォNo.1ロ短調(ショパン)ピアノ独奏:野沢啓子
・2本のフルートのためのコンチェルト ホ短調(テレマン)
・ロンド(モーツァルト)ヴァイオリン独奏:渡辺百合子
・ヴァイオリン協奏曲イ短調(バッハ)独奏部:当日参加者全員、
 伴奏:髙橋利夫指揮 スズキチェンバーオーケストラ


 「スズキデー」と呼ばれる前から、秋のピアノ科コンサートは「鈴木鎮一先生講演と推薦演奏会」「鈴木鎮一先生講演と生徒によるピアノコンサート」というような名称で、1970年代から各地で行なわれていました。「スズキデー」の呼称は、ピアノ科の中で引き継がれ、2016年は東海地区ピアノ科と関西地区ピアノ科のそれぞれの主催で開催されました。