早野龍五会長と、エル・システマジャパンの菊川穣代表理事が、
10月6日の毎日メディアカフェで対談。テーマは「困難を乗り越える音楽の力」
スズキ・メソードとエル・システマジャパンのトップ対談、ということで様々な分野の方々から関心を集めたイベントが、10月6日(木)18:30〜20:00、毎日新聞社地下1階の毎日ホールで行なわれました。これまでも多岐にわたる興味深いテーマで、高い発信力を持つ「毎日メディアカフェ」として、今回は200名収容の最も大きなホールでの開催となりました。早野会長の和装姿でのご登場に、満席の聴衆は、まず驚かれたようです。
この日のテーマは、「困難を乗り越える音楽の力」。戦後すぐの松本に誕生し、「どの子も育つ 育て方ひとつ」の理念で、新しい時代に子どもたちの生きる力を応援し続けたスズキ・メソード。ベネズエラで生まれた社会運動を、東日本大震災の被災地の人々の中に種を蒔き、上手に育まれ、大きく成長したエル・システマジャパン。それぞれの活動の紹介を通して、トップからのメッセージが織り込まれ、意義深い内容となりました。
対談は、「なぜ、この組み合わせか」という誰もが率直に思う疑問点を解き明かすところから始まりました。お互いの歩んできた道を紹介しながら、「福島」、「音楽教育」という共通項が浮かび上がり、また、遠くベネズエラに生まれたエル・システマの誕生にもスズキ・メソードが大きく関わっていたことも紹介されました。遡って、早野会長が参加した1964年のアメリカでの海外演奏旅行のコンサートを、当時、聴衆の一人だった方がのちにエル・システマ誕生のキーマンになられたことも紹介されました。そして、エル・システマジャパンの現在の活動にも、スズキ・メソードの指導者が関わっていることも。
エル・システマ出身で世界的な指揮者となったドゥダメルと、福島県相馬市の子どもたちとの感動的な交流風景、さらにはベルリン・フィルの奏者たちとのベルリンでの見事な演奏シーンが動画で紹介された後、スズキ・メソードでヴァイオリンを学ぶ子どもたち10人が登場。バッハの「2つのヴァイオリンのための協奏曲」第1楽章を生演奏しました。
「世界に幼児革命を」を上梓され、あらためてこれまでのスズキ・メソードの姿を群像劇として浮かび上がらせた毎日新聞の小島正美編集委員や、新潮社の季刊誌「考える人」の特集「オーケストラをつくろう」(2014年秋号)でエル・システマジャパンの活動を取り上げた河野通和編集長、震災後の早野会長の活動に大きな力を得たというラジオ福島の山地美紗子アナウンサーらも駆けつけ、素敵なメッセージをいただきました。
対談の詳細は、「毎日メディアカフェ」のフェイスブックサイトでさっそく紹介されています。また、対談のすべてが、10月8日(土)より、YouTubeの毎日新聞チャンネルでご覧いただけるようになりました。赤いボタンをクリックしてください。4分経過したあたりから、始まります。
→毎日メディアカフェ
戦後日本に「どの子も育つ」と大きな可能性を示唆したスズキ・メソード、震災後の被災地に未来を作るエネルギーを与えたエル・システマジャパン、それぞれのトップ同士が、これまでの活動、それぞれのミッション、福島への思い、音楽教育の意義、今後の展望などを縦横に語り尽くします。
毎日メディアカフェのサイトで、予約応募の受付中です。先着180名様です。
→毎日メディアカフェ
2016年10月6日(木)18:30〜20:00
毎日ホール(千代田区ーツ僑1-1-1パレスサイドビルB1)
※スズキ・メソードの子どもたちも演奏します。