海外演奏旅行で世界を席巻した「テンチルドレン」の仲間同士による、
意欲溢れるベートーヴェンのヴァイオリンソナタ集を順次リリース!
・第9番 イ長調 作品47 《クロイツェル》
・第6番 イ長調 作品30-1
・第1番 ニ長調 作品12-1
三浦章宏(ヴァイオリン)
東 誠三(ピアノ)
録音: 2020年6月18日〜20日/ 三春交流館「まほら」
3,000円(税込)
→Amazonなどで購入できます。
お二人から特別にメッセージをお寄せいただきました。
初めての自主製作CDを、音楽の幼なじみとお届けします。〜三浦章宏
敬愛するベートーヴェンのヴァイオリンソナタ集、何度かコンサートでは取り上げて来ましたが、じっくりと腰を落ち着けてCD化するにあたり、知り合って50年の東 誠三氏をパートナーに迎えられたのはとても幸せです。私にとって初めての自主製作CDですが、気心知れた東さんと親密な音楽の会話ができたことで、自然体でベートーヴェンに向き合えた気がします。
音楽の幼なじみができるというのはスズキならではの貴重な体験ですね。
東さんとはこれからベートーヴェン第2弾以降もご一緒する予定です。ぜひともたくさんの方々にお聴きいただければ幸いです。
ホールの響きと私たちの思いを刻み込んだ録音になりました。〜東 誠三
三浦章宏さんとは、スズキ・テンチルドレンのツアーでご一緒した1970年以来のお付き合いなので、今年でちょうど半世紀になります。
今回のベートーヴェンのヴァイオリンソナタのレコーディングで、2人でその年月を確認し合い、50年という年月の意味するものを感慨深く振り返り、また、ご縁を持たせていただくことができた、という稀有な体験を、天に感謝した次第です。ツアーで毎日一緒に過ごしたこと、それより前の松本での練習の合間に、プロ野球の話で盛り上がったこと、それらの日々から私たちの心の中は、実は何一つ変わっていない、あの時一緒に弾いて楽しかった思いが、増すことはあっても色褪せることがないのです。
今回のレコーディングはそれを実感する機会でもあり、同時に三浦さんが超ご多忙の日々をこの30年間続けて来られた中で、演奏活動の中から培われた、重みのある、音楽の真髄そのもののような精神および実際の音とご一緒する幸せを満喫した日々でした。
レコーディングを行なった福島県三春町のまほらホールは三浦さんにとっても私にとっても、ご縁の深いホールです。三浦さんはホールの設計段階からアドヴァイザーとして関わられ、ソロはもとより、東京フィルハーモニー交響楽団を引き連れてのニューイヤーコンサートや、我々が組んでいるボアヴェール・トリオでの演奏のほか、多数の演奏経験をこのホールでお持ちです。私は、それらとともに、ベートーヴェン・ピアノソナタ全曲演奏とライブレコーディングを行なった、忘れることのできないホールです。
今回、ほぼ半年ぶりに、コンサートホールの舞台に立ってピアノの試弾を始めた時、この素晴らしい響きのホールをまた肌で感じることができ、「ああ、これが音楽をやるための響きなのだ」と深く納得した思いでした。ベートーヴェンほど音楽に多くのものを託した人はいない、そして、その音楽は私たちに人間のあらゆる営みと心の姿を思い起こさせてくれます。ホールの響きと、我々それぞれの想いを刻み込んだ、このベートーヴェン・ヴァイオリンソナタのCDを、ぜひ皆様にお聴きいただければと思います。