ヴァイオリン科特別講師陣 

 4月1日からの新年度開始に合わせて、ヴァイオリン科の新しい特別講師陣をご紹介します。いずれもスズキ・メソード出身。しかも世界各地で活躍される演奏家の皆さんです。様々な場面で会員の皆様との触れ合いが予定されています。
 

竹澤恭子先生 Kyoko Takezawa < Violinist >

 

 3歳よりスズキ・メソードでヴァイオリンを始め、山村晶一、小林健次両氏に師事。6歳より才能教育研究会海外派遣団の一員として海外ツアーを行なう。桐朋女子高校音楽科在学中に第51回日本音楽コンクール第1位、併せてレウカディア賞、黒柳賞を受賞。1985年にジュリアード音楽院に入学し、ドロシー・ディレイ、川崎雅夫両氏 に師事した。1986年第2回インディアナポリス国際ヴァイオリン・コンクールで圧倒的な優勝を飾る。以来、“世界のKYOKO TAKEZAWA”とし て国際的スターダムを昇り続けている。 

 これまで、ニューヨーク・フィル、ボストン響、シカゴ響、フィラデルフィア管、モントリオール響、ロンドン響、モスクワ放響、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管、バンベルク響、バイエルン放響、リヨン管、フィンランド放響、ローマ・サンタ・チェチーリア管、ロイヤル・コンセルトヘボウ管など、世界の主要オーケストラと共演。指揮者では、クルト・マズア、ズービン・メータ、レナード・スラットキン、シャルル・デュトワ、リッカルド・シャイー、ケント・ナガノ、クリストフ・エッシェンバッハ、ヘルベルト・ブロムシュテット、小澤征爾らと共演している。室内楽でも、フェステイヴァル・ソロイスツ(サントリーホール)にてアイザック・スターン、ヨーヨー・マなどと共演したほか、宮崎国際室内楽音楽祭では東京クヮルテット、アメリカ・ラホーヤ音楽祭ではエマーソン・クヮルテットのデイビッド・フィンケルらと共演。アスペン、ルツェルン、カザルスといった世界的な音楽祭にも定期的に招かれるなど、幅広い活躍を続けている。   
 2009年には、デビュー20周年記念リサイタルシリーズの締めくくりとしてブラームスのヴァイオリン・ソナタ全曲演奏会を各地で開催。2010年には、シカゴ交響楽団の定期演奏会でアルバン・ベルクのヴァイオリン協奏曲を演奏し、絶賛され、また、ミルウォーキー交響楽団定期演奏会、バンクーバー交響楽団定期演奏会に登場。2011年にはフィルハーモニア管弦楽団のスペインツアー、2012年にはヘンゲルブロック指揮ハンブルク北ドイツ放送交響楽団の日本公演でソリストを務めた。2014年には東京フィルハーモニー交響楽団100周年記念ワールドツアーのソリストを務め、パリ、ロンドンなどで高い評価を得た。つづく2015年にはNHK交響楽団の九州ツアー、ドイツのマグデブルク・フィルハーモニー管弦楽団とも共演している。 
 最近では水戸室内管弦楽団、セイジオザワ松本フェスティバルへの参加、ソウル、オスロ、マントヴァにて定期的にマスタークラスを行なっているほか、インディアナポリス、メニューイン、ロンティボーなど世界的国際コンクールの審査員も数多く務める。CDもRCAレッド・シールより多数リリース。1993年第3回出光賞受賞。
 現在、桐朋学園大学特任教授、洗足学園音楽大学特任教授。この4月から東京音楽大学特任教授に就任。  


 江口有香先生 Yuka Eguchi < Violinist >

 

 3歳より、スズキ・メソードでヴァイオリンを始める。1978〜1984、スズキチルドレンの一人として世界各国で演奏する。桐朋女子高等学校音楽科に在学中、第55回日本音楽コンクールヴァイオリン部門にて第1位(1986年)。その後渡米し、インディアナ州立大学音楽学部に入学、在学中にワシントン国際コンクール第4位(1991年)。同大学を卒業後、同年パガニーニ国際ヴァイオリンコンクール第3位(1993年)。帰国後は、ソロ活動の他、アンサンブル活動や後進の指導にもあたるなど、幅広く活躍。2006年~2011年、トウキョウ・モーツァルト・プレーヤーズ・コンサートマスター。2007年~2014年、日本フィルハーモニー交響楽団コンサートマスター。2013年に「東京トリオ」を結成(Pf.鳥羽泰子、Vc.江口心一)。ソロ活動や室内楽活動にも取り組んでいる。

 2015年より、ニュージーランド交響楽団アシスタントコンサートマスターを務める他、国内のオーケストラのゲストコンサートマスターを務める。2018年より才能教育研究会特別講師。ニュージーランド在住。 これまでに9枚のCDをリリース。
 「ツィゴイネルな世界」「ヴィラ=ロボス・vl.ソナタ集」(Pf.村上巌)「小品集メヌエット」(Pf.渡邊一正)「無伴奏ヴァイオリン名曲集・庭の千草」「ジャパニーズ・チルドレンズ・ソング」(編曲・守田裕美子)「チェロとヴァイオリンのための二重奏曲集」(Vc.江口心一) 「Meditation」(Pf.藤田雅)「メンデルスゾーン・トリオ」(pf.鳥羽泰子、Vc.江口心一)
 これまでに、ヴァイオリンを蔵持典与、安田広務、故・鈴木鎮一、小林健次、故・J.Gingold、 故・F.Gulli 、 Yuval Yaron、室内楽を故・J.Starker, 故・G.Sebok各氏に師事。


 荻原尚子先生 Naoko Ogihara < Violinist >

 

 豊田市出身のケルンWDR交響楽団コンサートマスター。 4歳よりヴァイオリンをスズキ・メソードにて始める。ベルリン芸術大学にて豊田耕兒氏に、ハンブルク音楽演劇大学大学院にてコリヤ・ブラッハー氏に師事。ブラッハー氏のアシスタントを務め、 2003年最優秀にて修了し、マーラー・チェンバー・オーケストラ入団。

 その後、2007年にケルンWDR交響楽団コンサートマスターに就任。02年日本でのデビューリサイタル後、日本、ヨーロッパ、アメリカ各地でソロ・室内楽奏者としても活発に演奏活動を行ない、イヴリー・ギトリス、コリヤ・ブラッハー、クリスティアン・ゲルハーヘル、ケルンWDR交響楽団、読売日本交響楽団、新日本フィルハーモニー交響楽団、サヴォア地方オーケストラなどと共演をする。
 室内楽やオーケストラではLuzern Festival(スイス・ルツェルン)、ラインガウ音楽祭(ドイツ・ダルムシュタット)、Festival Berlioz(フランス ラ・コート=サンタンドレ)、 セイジ・オザワ松本フェスティバルに招待される。また数々の賞を受賞、レオポルト・モーツァルト国際コンクール入賞、豊田市文化奨励賞、青山音楽賞を受賞など。
 最近では読売日本交響楽団、京都市交響楽団にてゲストコンサートマスターを務め、スズキ・メソード夏期学校にて、講師として後進の指導にあたる。