このような壮大な野望を持ったプロジェクトに参加できたことは、とてもスリリングでした。子どもたち、親御さん、そして先生方のためにこのような一生に一度の機会を作ることは、世界中のスズキ・ファミリーの一員であることへの圧倒的な愛と喜びを感じながら、関係者全員にとっては計り知れないモチベーションとなったのです。
音楽監督としての私の役割は、どんなに地味な第1巻の民謡でも、その可能性を最大限に引き出すような編曲をすることで、世界の有名なコンサートホールで聴くのにもふさわしいと思われるようにすることでした。ピアノ伴奏者だけでなく、16人のプロのスズキの先生からなる弦楽合奏団を迎えたことで、プログラムのほとんどの曲が、演奏者にとって「協奏曲」のように感じられるようになりました。個々の楽器のための曲や、Twinkles、Wishing、Gavotte in G minorなどの曲に加え、1,300人の子どもたち全員が一緒に演奏できるように、Book1の曲のメドレーやイギリスの民謡「Greensleeves」のアレンジも作曲しました。
生徒全員が事前に楽譜と録音を手にし、リハーサルが1日しかないという不安は一瞬で解消されました。スズキの生徒たちの聴く力、一緒に美しく演奏する力を再認識することができました。本番では、その音に驚かされ、誰もが涙を流していました。このガラでは、生徒、先生、そしてスズキ・メソードへの誇りが満たされていたのです。次の開催が楽しみです。