スズキ卒業制度についての報告
スズキ卒業制度担当 三谷紀子先生からの報告です。
はじめに、卒業制度の下記のテーマについて、各地域から発表がありました。
・TERI なぜ卒業制度が必要かまたその果たしている役割
・PPSA 卒業制度の統一の徹底方法。呼びかけ
・SAA 実施されている地域の先生より
・ESA 全体に広げるにはどうすればいいか
・ARSA 共通の卒業制度をどう考えるべきか
オーストラリア、イギリス、アメリカ合衆国、アジアの国々などは、日本の卒業制度をお手本として実施し、成果を上げていること。生徒、親、指導者にとって、有意義なものであること。また、未だ実施できていない地域でも、鈴木鎮一先生のお考えに基づき、生徒たちの意欲づくりのために先生方が様々な工夫していることなどがわかりました。
才能教育研究会(TERI)からは、鈴木先生が録音を聴いていらっしゃる映像や「鈴木鎮一マンガ物語」の英訳サンプル版で卒業制度の必要性を鈴木先生が思い描いた場面を使いながら、卒業制度が始まった頃の様子を発表しました。特に、生徒の卒業録音に記録された鈴木先生ご自身の声でのお返事が紹介され、「人間が人間の心を感じるお稽古をすることが、バッハやモーツァルトの心を感じる能力に育っていくことになるのです。これが、才能教育の中で、一番大事なことです」というメッセージは、スズキ・メソードが目指す「音楽を通しての人間教育」を表している言葉として、参加者みなの心に響きました。
日本のキラキラ星の認証シールのことも紹介し、世界中のSuzuki Children がスズキ卒業制度の第1歩として、共通のステッカーでつながることを提案し、海外の先生方からも賛同を得ました。
その後、参加の全指導者がグループに分散して、より深い意見交換がなされました。その際の挨拶で、「卒業制度とは、竹の節のようなもので、節があるからこそ、丈夫で、早く大きくなっても折れにくく立派になっていく」という話にも、共感されていました。卒業制度を通じて、世界の子どもが一層豊かに育ちますよう、そして、それぞれの考えを持つ世界のスズキの指導者が互いに協力を惜しまず、より一層信頼を深めるチームとなりますよう願っています。