スズキ・メソードの基本理念
「どの子も育つ育て方ひとつ」
どの子も育つ、親次第 どの子も育つ、先生次第 どの子も育つ、本人次第
創始者・鈴木鎮一が唱えたスズキ・メソードの基本理念、それが「どの子も育つ育て方ひとつ」です。スズキの指導者とはこの理念のもと、子どもの「無限の可能性」を信じて日々研鑽を積み、「親、指導者、本人」の三者が一体となった成長をサポートできる人です。
鈴木鎮一は、ことあるごとに「教育」という字の持つ意味を理解してほしいと伝えてきました。スズキの指導者一人ひとりには、「教育とは、教え育てること」の精神をもって子どもたちと向き合う姿勢が求められています。
スズキの指導者になるために必要な能力
Step01
スズキ・メソードの
理念を理解
Step02
スズキ・メソードに
基づく高い指導力
Step03
スズキ・メソードを
実践するための優れた人間力
Step04
教室運営力(実務力)
スズキの指導者になるためには、スズキ・メソードの理念への深い理解にもとづいた高い指導力、音楽を通じて心豊かな人を育てるための優れた、そして温かな人間力が求められます。そうした能力を磨き、スズキの教室の一線で活躍していただくために、「指導者養成プログラム」をご用意しています。
スズキの指導者の種類
スズキの指導者は「正指導者」「准指導者」「初級指導者」の3段階に分かれています。
それぞれの段階ごとに、指導できる生徒のレベル(課題曲)が異なります。
准指導者、または初級指導者としてスズキ・メソードの指導法を更に学び、指導経験も積みながら、正指導者を目指していただきます。
スズキの指導者になるまでの流れ
スズキ・メソードの指導者養成プログラムには、「研修生コース(ヴァイオリン・チェロ・フルート・ピアノ)」と「初級指導者コース(フルート・ピアノのみ)」の二つがあります。各課程で必要な講習や手続きを踏まえた上で、指導者認定のための試験を受けていただきます。
特別講師陣のご紹介
研修にあたっては、担当指導者・親指導者によるレッスンに加え、特別講師陣が研究科、各課程曲のレッスンを行います。世界的な演奏家から直接指導を受けることができる貴重な機会となっています。
特別講師長、ピアノ科特別講師
フルート科・ピアノ科特別講師
仲間と共に学び、共に成長できます
スズキでは、全国の指導者が集まりさまざまなテーマで研究を行う指導者研究会や、指導者同士の交流会、国内外から生徒・指導者が参加する夏期学校など、数多くのイベントが開かれています。
演奏力や指導力を高めるためには、もちろん自分自身と向き合う時間が大切です。しかし、それは決してあなたが一人ということではありません。同期や先輩、後輩を問わず、たくさんの仲間と共に、ひとつのコミュニティの中で成長し続けることができる。それがスズキ・メソードの大きな強みです。
認定指導者の声
急がず、休まず、諦めない忍耐力と、豊かな心を持った子どもを育てたい
ピアノ科 初級指導者 2023年認定
指導者を志したのは、一人でも多くの子どもたちにスズキ・メソードという教育法を伝えたかったからです。私自身、「どの子も育つ育て方ひとつ」という鈴木先生の言葉を胸に、くり返しCDを聴き、練習を続けてきました。また、卒業制度という目標があることで、諦めずに楽しくレッスンを続けることができました。私がここまでピアノを弾けるようになったのも、スズキ・メソードで習ったからだと思います。
これからは指導者として、子どもたち一人ひとりと向き合いながら楽しくレッスンをし、急がず、休まず、諦めない忍耐力と、豊かな心を持った子どもを音楽で育てていきたいと思います。
「スズキ・トーン」が私を指導者に導いてくれた
関東地区 ヴァイオリン科 指導者 2022年認定
昔から子どもと音楽が好きで、「好き」を仕事にしたいと思っていた私が、スズキで指導者を志した理由。それは、演奏する音を聴いて「いいな」と感じる方が皆スズキ出身だったから。そのことに気づいてすぐ親先生に連絡を取り、研修を始めたことを覚えています。
研修生時代は、これまで身につけた奏法とは別に1からスズキ・メソードの奏法を覚えるなど大変なことも多かったですが、先生方や仲間たちに支えられて乗り越えることができました。
指導者になってからも試行錯誤を続ける日々ですが、子どもたちがイキイキと音楽に触れる様子を目にするのは何より嬉しいですし、私が彼らから学ぶことも沢山あります。これからスズキ・メソードの指導者を目指す方々、ぜひ私たちと一緒に歩んで行きましょう。
この仕事にしかない魅力と貴重な環境がある
関東地区 ヴァイオリン科 指導者 2021年認定
3歳の頃にスズキでヴァイオリンを始めた私は、音大での学びを通してスズキの理念の重要性に気づき、指導者に志願しました。研修や特別講師の授業を受けて、自分の指導法の引き出しが増え、視野が大きく広がると同時に、演奏技術の向上と高等科以上の曲を指導する知識も身につけることができました。
スズキは、指導者になる前に教室見学や、代講でレッスンの経験もできるのが強みです。また、指導者になってからも、指導者研究会などで経験豊富な先生方のお話を聴く機会があり、常に指導法や音楽に関する情報をアップデートできます。
はじめの頃は不安なことも多いですが、さまざまなサポートや先生同士のつながりがあり、教室運営や生徒募集においても心強いです。スズキの指導者には、この仕事にしかない魅力と貴重な環境があると思います。
詳しくは国際スズキ・メソード音楽院のサイトをご覧ください
よくあるご質問
スズキの指導者になるにあたりよくお寄せいただく質問をご覧いただけます。
主な事項として、
- レッスン会場の確保、管理
- 地元近隣への広報(周知、生徒募集)活動
- レッスンスケジュールの調整、管理
- 発表会やイベントの計画、実施
等が挙げられるかと思います。
上記、各々のライフスタイルやペースに合わせて行って頂ければと思います。
又、生徒保護者との良好な信頼関係の構築は教室運営の土台となります。
お月謝や教室運営に関わる金銭管理、会計処理も「個人事業主」として適切に行ってください。
「准指導者」「正指導者」を目指す上でのおよその費用は下記の通りです。実技、指導法のレッスンや教育法講義の受講、資格認定料などが含まれています。尚、2027年末までは「指導者養成支援期間」としまして、(特別講師含む)レッスンや講義、実習費用を本会が負担いたします。
<研修生コース>
対象楽器科 | 全科(ヴァイオリン、チェロ、フルート、ピアノ) |
| 通常 | ★支援期間 (〜2027年末まで) |
准指導者認定まで | 約28万円 | 約13万円 |
正指導者認定まで | 約18万円 | 0円 |
合計 | 約46万円 | 約13万円 |
<初級指導者コース>
対象楽器科 | フルート科 | ピアノ科 |
| 通常 | ★支援期間 (〜2027年末まで) | 通常 | ★支援期間 (〜2027年末まで) |
准指導者認定まで | 約68万円 | 約11万円 | 約20万円 | 約11万円 |
正指導者認定まで | 約12万円 | 0円 | 約12万円 | 0円 |
合計 | 約77万円 | 約8万円 | 約32万円 | 約11万円 |
収入は受け持ちの「生徒数」に乗じます。
(授業料×生徒数) 授業(レッスン)料は自由に決めて頂けますが、生徒さんの進度やご地元の相場感等も充分に考慮頂 く事が、継続しての教室運営に繋がります。
※月4回開催(1レッスン30分~45分)で「月謝」として0.5万~1.5万で設定されているケースが多いようです。
※その他、ワンレッスン制での授業料設定も可能です。
レッスン会場はご自宅の他、ご地元の公共施設や公民館、音楽スタジオ等の使用が考えられます。(その際の「会場費」は「授業料」と別に設定し、生徒さんに賄って頂くケースが多いようです。)生徒募集、ご地元での周知活動に当たっては本会公式の「チラシ」「パンフレット」「教室看板」等の広報アイテムを無料で提供させて頂いています。
病気、怪我、出産等によりレッスンを行うことが困難になった際は、代講制度を利用いただ
けます。
この制度を利用いただくことで、上記事情により指導ができない期間中も、
①代講の先生により会員・生徒さんはレッスンを継続する事が可能となり
②その間のお月謝は、本制度を利用された先生がそのまま受け取る事が出来ます。
※代講の先生への日当、交通費は本会(代講事業費)より支払われます。
スズキ・メソードの卒業生でない方でも、下記条件を満たせば、各コースで指導者を目指すことが可能です。
| 研修生コース | 初級指導者コース |
ヴァイオリン | 以下の①〜③を満たすもの
①最終学歴:高校卒業以上または同等の学力 ②才能教育課程卒業科を卒業したもの または同等の能力 ③正指導者1名の推薦または会長が適当と認めたもの※ | |
チェロ | |
フルート | 以下①②のいずれかを満たし、スズキ教本1巻の教本指導者講習を受講していること ①音楽大学、音楽短期大学、大学教育部音楽科フルート専攻、又はそれに準ずるカリキュラムを卒業しているもの ②民間音楽教育のフルート認定指導者資格を有するもの |
ピアノ | 20歳以上で、音楽大学/音楽短期大学/大学教育部音楽科を卒業、またはそれに準ずるのもの |
※ 詳細 は事務局にお問い合わせください
スズキ・メソードに共鳴を頂いた皆さんと、ご一緒に学び、活動を共に出来る事を願っております。