第3回国際ティーチャー・トレーナー(TT)会議終了後、
すぐに開催された今年の全国指導者研究会。充実したプログラムが続きました。
10月15日(月)〜18日(木)松本
スズキ・メソードを教える指導者たちの真剣学び場、それが全国指導者研究会です。国際TT会議に合わせた10月開催で、かつてない展開となった今年。10月15日(日)から18日(水)までの4日間、多彩な研究が行なわれ、海外の指導者も半数近くが継続して参加されました。ここでは、その様子を日程別にダイジェストで紹介します。
10月15日(日)
国際TT会議 交流会プログラム 14:00 ~ 17:00
開会式 17:30 ~ 18:30
・開会の挨拶(東海地区 木曽原基道実行委員長 平岡須美子副実行委員長)
・早野龍五会長挨拶
・講師紹介(東 誠三先生、臼井文代先生、宮前丈明先生、豊田元子先生、豊田耕兒先生)
・黙祷
・新任指導者、研修生紹介
・指導歴15年〜50年の指導者の紹介、感謝状授与
・開会の挨拶(東海地区 木曽原基道実行委員長 平岡須美子副実行委員長)
・早野龍五会長挨拶
・講師紹介(東 誠三先生、臼井文代先生、宮前丈明先生、豊田元子先生、豊田耕兒先生)
・黙祷
・新任指導者、研修生紹介
・指導歴15年〜50年の指導者の紹介、感謝状授与
・国際TT会議報告(中島顕実行委員長)
・海外指導者による演奏(ギター、コントラバス、リコーダー)
豊田耕兒先生 弦楽 18:30 ~ 20:00
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第7番 ヘ長調 Op.59-1「ラズモフスキー第1番」より
10月16日(月)
鈴木鎮一先生 アーカイブ映像(1976年) 9:00 ~ 9:20
卒業録音について(パネルディスカッション) 9:20 ~ 10:20
・進行 山同直樹先生
・パネリスト Vn科:松本尚三先生、Vc科:河地正美先生、Fl科:岩波寿美先生、P科:宮﨑洋子先生
・進行 山同直樹先生
・パネリスト Vn科:松本尚三先生、Vc科:河地正美先生、Fl科:岩波寿美先生、P科:宮﨑洋子先生
各科プログラム 10:30 ~ 12:00
・Vn科「奏法について」田中洋子先生、大野佳子先生
・Vc科「ハイドン:チェロ協奏曲第2番D-durの研究」菊地知也先生(チェロ科特別講師)
・Vn科「奏法について」田中洋子先生、大野佳子先生
・Vc科「ハイドン:チェロ協奏曲第2番D-durの研究」菊地知也先生(チェロ科特別講師)
・Fl科「ISAフルート科委員会報告」宮前丈明先生(フルート科特別講師)
・P科「卒業検定曲の仕上げについて」東 誠三先生(ピアノ科特別講師)
一般公開プログラム
・メンデルスゾーン:ヴェニスの舟唄〜無言歌集 第2集 Op.30よりNo.6(9歳)
・モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲 第5番 イ長調 K.219より第1楽章(9歳)
・シャブリエ:10の絵画的小品よりスケルツォ・ヴァルス(9歳)
・タファネル:アンダンテ・パストラル(16歳)
・ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ロ短調 Op.104より第3楽章(16歳)
・シベリウス:ヴァイオリン協奏曲 二短調 Op.47より第1楽章(17歳)
最新情報を一つ。このチルドレンコンサート出演の子どもたちのうち6名が、2024年1月21日(日)愛知県大府市愛三文化会館もちのきホールで開催される「スズキ テンチルドレンコンサートin大府」にも出演します。ぜひ生演奏で、子どもたちの情感たっぷりの演奏をお楽しみください。ちなみに才能教育研究会と大府市は、2022年12月に「バイオリンによるまちづくりの推進に関する協定」を締結。このコンサートもその一環として、大府市との共催で開催されます。マンスリースズキでは、協定締結の記事を紹介しています。→マンスリースズキ2023年1月号
一般公開プログラム
全日本私立幼稚園連合会九州地区の要職を務めてこられ、大分県中津市の双葉ヶ丘幼稚園、双葉中央こども園の理事長でもある土居孝信先生は、スズキ・メソードの考え方を幼児教育の現場で実践されているスズキ・メソード幼児教育研究会の会長としても活躍されています。
冒頭、土居先生は鈴木鎮一先生の「人は環境の子なり」「どの子も育つ 育て方ひとつ」は、世界中の教育関係者の共感するところであり、鈴木先生の「能力の法則」が現在のあらゆる幼児教育法の基盤でもあると表現。自己紹介では、約40年前のスズキ・メソードとの出会いが当時のスズキ・メソード幼児学園や白百合幼稚園を創設された田中茂樹園長との出会いにつながり、大分県と長野県という距離の隔たりがあっても、常に温かく見守ってもらったことが紹介されました。
2004年を最後に、田中園長を中心に展開されたスズキ・メソード幼稚園連合会の集まりが途絶えたものの、10年後にスズキ・メソード幼児教育研究会として研修会を再スタート。才能教育研究会との間で姉妹締結が行なわれ、幼児教育に関わる諸問題や、OECD(経済協力開発機構)による「乳幼児期の発達が人間の学習と発達の基礎形成段階で最も重要である」との指針や、質の高い乳幼児の教育とケアを早期から利用することは、乳幼児に人生の良いスタートを与え、すべての乳幼児に対し”人生の始まりこそ力強く(Starting Strong)を訴えていること、さらには「子どもへの投資は、経済的に最も効果があり、公共財である」との考えなどを、共鳴する幼児教育研究会加盟園で共有されていることが紹介されました。
そして、「幼児教育の無償化」が実施されている現在、地域の幼児教育を育むために子育て支援事業の一環として、全国の私立幼稚園や認定こども園への出前事業を全国のスズキ・メソードの指導者の皆さんが行なうことで、「今こそ、令和版 才能教育運動を展開する好機です」とのお話がありました。そして、「即実行することもスズキスピリッツです」と鼓舞していただきました。長年、幼児教育の現場で常に子どもたちの幸せを願ってこられた土居先生ならではのご提案、ありがたく拝聴しました。
スズキ・メソードのYouTubu動画で、その講演動画を見ることができます。
ピアノ科委員会「おうちでのおけいこ」 17:45 ~ 19:15
分科会プログラム 17:45 ~ 19:15
・豊田耕兒先生「弦楽」
・土居孝信先生を囲んで
・岡本和子先生「スズキ・メソードのレッスンは?」
10月17日(火)
教育部臨時総会 9:15 ~ 11:00
日本人の指導者は総会に出席。海外の指導者は鈴木先生のお墓参り+鈴木鎮一記念館ツアーに参加
各科プログラム 11:15 ~ 12:30
・Vn科 ヴァイオリン科会議+豊田耕兒先生のお話
・P科 トナリゼーション〜モーツァルト:ソナタK.545 第1楽章(東 誠三先生)
・Vc科 卒業録音
・Fl科 卒業課題曲の指導(宮前丈明先生)
研究発表プログラム 13:30 ~ 14:30
酒井邦嘉先生 音楽経験の脳地図
共通プログラム 14:45 ~ 16:00
国際TT会議に参加された海外の先生方のお話「鈴木先生の思い出」
各科プログラム 16:30 ~ 17:45
・Vn科 初歩時代から身につけてほしいこと(荻原尚子先生〜オンライン)
・P科 ペダリングについて(東 誠三先生)
・Vc科 指導法について(菊地知也先生)
・Fl科 フルートオブリガート演習1(宮前丈明先生)
分科会プログラム 18:00 ~ 19:30
・豊田耕兒先生 弦楽
・豊田元子先生 フランスとドイツのピアノ教育の特徴
・小林庸男先生 左手 指の配置 インターヴァルパターン〜指導現場での導入報告
10月18日(水)
鈴木鎮一先生 アーカイブ映像(1976年) 後半 9:00 ~ 9:20
各科プログラム 9:30 ~ 10:45
・Vn科 卒業録音について
・P科 レクチャー ソナタ「テンペスト」(臼井文代先生)
・Vc科 チェロ科会議
・Fl科 フルートオブリガート演習2(宮前丈明先生)
共通プログラム 11:00 ~ 12:30
東 誠三先生&宮前丈明先生 レクチャー「縦糸と横糸が織りなす音楽のマジック」
お別れコンサート 13:30 ~ 14:30
・フルート科 ヴァイオリン科指導曲集第2巻より
・豊田耕兒先生 弦楽
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 第7番 ヘ長調 Op.59-1「ラズモフスキー第1番」より第4楽章
閉会式 14:30