桐山建志先生によるヴィオラ研究会を速報でお伝えします。

 
 5月28日(火)、ヴィオラグループによる指導者研究会が東京で開催されました。愛知県立芸術大学教授の桐山建志先生を講師にお招きし、「ヴァイオリンとの持ち替えや弦楽でのヴィオラパートについて」をテーマに、座学と実践の内容で講義をしていただきました。
 
 桐山先生は松本支部の鳥羽尋子先生のもとでヴァイオリンを始められ、現在は、バロック・ヴァイオリン、ヴァイオリン、ヴィオラと、複数の異なる楽器を自在に弾き分け、活躍されています。
 
 また、この日は英国スズキ協会でヴァイオリン科・ヴィオラ科指導者をされている小玉もな先生と、ヴィオリストのジョアン先生も参加者として出席され、熱心に講義を聞いていらっしゃいました。
 
 参加された関東地区ヴァイオリン科指導者の増谷夏葵先生から、レポートを寄せていただきました。
 
 当日は東京でも嵐の予報で悩みましたが、ヴィオラだけを持って参加いたしました。ヴァイオリンだけの先生、両方お持ちの先生もいらっしゃいました。
 
 講義は「ヴィオラとヴァイオリンの持ち替え」と、「弦楽でのヴィオラ」という題名でしたが、ヴィオラだけでなく弦楽器全体や、演奏することに対する、桐山先生の深い研究と、知識をお話しくださり、想像を超えて大変有意義な時間となりました。

 先生が子どもの頃に感じられたという疑問、「弓はアップダウンではないよね?」「力を抜くって言うけど抜いたら弾けないよ」など、言われてみれば確かにそうだな!と(その頃から考える力を持つ少年だったと推察できます)、普段何となく受け入れている基本的なことも、突き詰めて考え、奏法や音楽に生かしていかれる先生のお話は、頭がクリアになり、指導する上でもためになることばかりでした。

 そして、桐山先生はお話がとてもお上手です! とても分かりやすく、知識も豊富でいらっしゃるので楽しいです。弦楽器とピアノの調弦についてパーッと数式を書いてくださったり、大学でのご講義はさぞかし人気があるのだろうと想像できました。

 この日は2時間の講義でしたが、本当にあっという間で、もっと先生のお話を聞きたいと、会場にいらしていた先生方も皆同じように仰っていました。

 ヴィオラグループだけでなく、ヴァイオリン科の先生方にもぜひ聞いていただきたい素晴らしい内容でしたので、また次の機会をお願いできたらと思います。