2014年に才能教育研究会と正式に提携し、発足したスズキ・メソード幼児教育研究会が、今年10周年を迎えました。11月10日(日)、才能教育会館近くの深志神社梅風閣にて、才能教育研究会の早野龍五理事長、東誠三会長を始め、業務執行理事の皆様と関係者の皆様が一堂に介され、福島・松本・岸和田・中津・大分・宮崎の8つの幼稚園、認定こども園がスズキの理念を導入し、互いに学び合いを高めてきたことをお祝いしました。
心新たに、中山霊園、鈴木鎮一記念館を訪問
その記念式典を前にして、幼児教育研究会の皆様が集合したのは、木々が紅や黄色に色づいた四柱神社参集殿内の「信州松本手打ちそば こばやし」。境内は晴れやかな結婚式に臨むカップルや、それを撮影するインバウンドの観光客たちなど、賑やかな場になっていました。幼児教育研究会のメンバー同士、こうして膝を交えるのは本当に久しぶりのことです。コロナを契機にオンラインでの夏期研修会が当たり前になった昨今。それまでの対面開催より、各園で働く先生方も多く参加できるようになり、大きなメリットになりましたが、やはりこうして理事長・園長先生たちの元気なお姿を目の前で拝見できるのは、とてもワクワクする場面です。
信州そばに舌鼓を打った後は、車に分譲し、鈴木鎮一先生とワルトラウト夫人の眠る中山霊園へ。初めて訪れた方もいらして、用意された花を献花し、この10年間、手探りながらも活動してこられたことへのお礼の気持ちを、それぞれが伝えることができました。庭園墓地の素晴らしさとともに、雲ひとつない澄み切った青空も、エールを送ってくださっているかのようでした。
さらに、一行は鈴木鎮一記念館へ。少しずつ改装されている記念館内をご覧いただきました。2023年10月の国際ティーチャートレーナー会議に出席された各国の先生方と同じ見学コースとなりましたが、まさに定番といえます。そして、松本音楽院発祥の地にも足を運びました。「華のうら町夢屋台はしご横丁」として現在は観光スポットにもなっている地に、松本音楽院がかつてあったことを知らせるプレートがあります。
そして、いよいよ深志神社梅風閣へ。17時すぎまで開かれていた才能教育研究会の理事会の出席メンバーも会議が終了後、合流。さらに関係者の皆様も加わって、記念式典がスタートしました。司会は、松本白百合幼稚園の青木知子園長です。
記念式典
まず、土居孝信会長のご挨拶からスタートしました。
「お忙しい中、私どもの創立10周年記念式典にご参加いただき、ありがとうございます。我々の会は、以前、田中茂樹先生が幼児教育の研究を全国の仲間たちとやろう、ということで発起していただき、約20年間続きました。しかし、鈴木鎮一先生、田中茂樹先生のご逝去に伴い、中止しておりましたところ、機関誌編集部によってかつての私どもの活動をはじめ、現在の様子などを取材していただいたことで、私たち自身、もう一度集まって、仲間を募り、幼児教育の普及を目指そうということで10年前に発足しました。
2014年8月8日、当時の鈴木裕子会長と私どもの江口純弘初代会長との間で、正式に提携したことで、スズキ・メソード幼児教育研究会がスタートしました。その後の毎夏の研修会で学んだスズキ・メソードの真髄や幼児教育のエッセンスを、各園の現場でなんとか伝えていこうと努力して来ました。この間、0〜3歳児コースの先生方との共同研修も行なうなど、いろいろな活動がありました。今日の狙いは、節目となる10周年をきちんと祝い、新たなる1歩をまた歩み、20周年に向けてさらに幼児教育研究会を発展させたい、という思いに尽きます。
時代は、少子化の真っ只中です。2024年の統計予測では、出生数が70万人を切るとのことです。また、2050年には全人口が1億人に減ると言われています。もしかしたらもっと早く人口減少が加速するかもしれません。そんな中で、鈴木先生のお考えを、まず地域から、そして日本へ、全世界へと普及することができれば、心を痛める争いがなくなるとも思っています。本日は、節目の10周年、再スタートです。いろいろなご意見をいただき、明日からの20周年に向けての契機としたいと思います」
早野龍五理事長の来賓挨拶です。
「8年前の2016年に鈴木裕子会長から引き継いで会長になりましたが、その翌年の夏期学校の後の皆様の研修会で、とってもドキドキしながら講演をしたことを思い出します。その時に、会場の一番後ろに、当時会長でいらした江口先生が座っていらして、一瞬のうちに上がってしまったのです(笑)。その後、九州に行きます、と私は約束したのですが、コロナになってしまい、依然として果たせていません。2020年は夏期研修会が中止になり、2021年からはオンラインで研修会をされておられ、2024年まで4回続けて講演をしております。オンラインになったので、園の若い先生方も参加される中で、あれはあれでよかったなと。でもやっぱり九州に行きたかったですね(笑)。
一方で、サイトウ・キネン財団の評議員をしている関係で、今年のセイジ・オザワ松本フェスティバルのオープニングパーティに参加しましたところ、同じく参加されていた自民党の細野豪志代議士から、滋賀県でヴァイオリン工房を営まれている父親の細野正洋さんが、これからは自分が作ったヴァイオリンを世の中で喜んでくださる方に使っていただきたい、との思いをお持ちだとのお話を伺いました。それでピーンと来たわけです。その場で幼児教育研究会の皆様向けに寄贈をしていただければと、お答えしました。それで、分数ヴァイオリン10丁が届けられたとのことです。そうしたいろいろな方々との縁で、プラスのことが起こることを改めて感じました。
今後も子どもたちのために、お互いに手を携えて次の10年、20年を歩めればと思います。本日はお招きいただき、ありがとうございました」
続いて、東誠三会長のご挨拶です。
「私は、今年の9月から会長になりました。幼児教育研究会の皆様には、初めてお目にかかる方が多いと思います。少し自己紹介をしますね。父が転勤族で、たまたま松本に転勤することになったのですが、母がどこからか、松本にはヴァイオリンで有名な鈴木鎮一先生がいらして、スズキ・メソードというのがあるという噂を聞きつけて来ました。それで、才能教育会館に行きますと、奥からピアノの音が聴こえて来ました。今の本部事務局があるところに、あの頃は才能教育幼児学園があり、その前の廊下を通り、奥に行くと片岡ハルコ先生のピアノのクラスがありました。母は、その見学の帰りにすぐにヴァイオリンとピアノの両方のクラスに入会申し込みをしておりました。ヴァイオリンを習わせる予定だったことに加えて、直感的に片岡先生のレッスンを受けることも決めたようです。
毎週、水曜日に幼児学園の前を通ると、一茶の俳句や英語がよく聞こえて来たように記憶しています。絵画とか書道もあったようです。そして、いつも元気が良い園児さんたちの姿が見え、先生のよく通る声が聞こえて来ました。ある時、小柄でお年を召された先生を見かけましたので、この方があの大きな、はっきりとしたお声の持ち主であることを知りました。その方が矢野美和先生でした。片岡先生はことあるごとに、その矢野先生が素晴らしい先生であると、おっしゃっていました。
あの時の幼児学園の雰囲気がこうして今もつながっていることを嬉しく思います。再結成されて今年で10年。「三つ子の魂百まで」確かにその通りです。変わらない部分がずっと続いていく、その三つ子の魂を作っていただいているのが先生方です。私どもは、その先の楽器を習得するプロセスを教えていきますが、これも小さい時にやっていることと本質は変わりません。難しくなったように見えるかもしれませんが、積み重ねであることは同じです。素晴らしい仕事をなさっている皆様の教えられた生徒さんたちと今後、日本のいろいろなところで出会えること、楽しみにしております。本日は、大変おめでとうございます」
記念品贈呈
創立10周年に伴い、お二人の方に感謝状を贈呈しました。お一人目は、幼児教育研究会発足に向けて、ご尽力いただきました故鈴木裕子先生。この日は代理でご令嬢の石川咲子先生にお越しいただきました。そして、当時、松本白百合幼稚園の延長であり、幼児教育研究会初代会長を務められた江口純広様に、木製のスペシャル感謝状を贈呈しました。
幼児教育研究会創立に尽力された鈴木裕子元会長のご令嬢、石川咲子先生
「10年前に幼児教育研究会が発足したことを、母が、とても喜んでいたことをよく覚えています。鈴木鎮一先生がもう一つやりたかったことが、これだったのよね、とよく言っていました。そして、母は音楽院の講師として、松本市の乳幼児情操教育プロジェクトに熱心に取り組んでいまして、当時の国際スズキ・メソード音楽院生や松本支部の先生方と幼稚園で生演奏を届ける活動をしていました。そうした幼児教育で育った子どもたちが、世界に羽ばたいていくことを、本当に楽しみにしていましたね。育児国策の必要性を鈴木先生はいつもおっしゃっていましたが、スズキを通して人間教育ができあがるのではないかと母も私も感じています。母も今日は本当に喜んでいると思いますし、この素晴らしい仕事を私も続けていきたいと思います。ありがとうございました」
幼児教育研究会初代会長 江口純弘様
「娘の有香(江口有香さん、ヴァイオリニスト、特別講師)がヴァイオリンを始めた時に、私は家内に言いました。有香が朝起きてから寝るまで、とにかくレコードをずっとかけて欲しいと。それで、何度も何度も聴いていましたから、溝がなくなるんです。それで1巻は3回買い直しましたね。3つ下に、弟の心一(江口心一さん、チェリスト)がいますが、スズキで学ぶことになって、最初は心だけだったのですが、心一にしたのです。あやかりたいと思ったんです。のちに、有香がインディアナ大学に行って、帰国した時に鈴木先生のもとに親子でいきましたところ、鈴木先生は私のことは思い出してくださいましたが、有香のことがわからなかったようです。それで、何か弾いてみてという鈴木先生からの声がけで、音が出始めた途端に、あ、有香ちゃん、と気づかれたんです。びっくりしましたね。それで、能力というのはどこまで高められるのですか、と先生に聞きましたら、まぁ、キリがないでしょうね、と。幼児教育研究会は10年前に比べて3園ほど増えていますね。1年に1園くらい増えていくといいですね。カザルスが、音楽はやがて世界を救うでしょう、と言ったように、誰もが楽器を弾く社会になればいいなと思います。ありがとうございました」
会員証の授与
今回の創立10周年に合わせ、スズキ・メソード幼児教育研究会加盟園であることを明示した会員証が、土居孝信会長から各園の理事長・園長に授与されました。「10周年を形にして残したい、という思いと、才能教育研究会様が私たちの後ろ盾にいらっしゃることを願ったものです」と土居会長。各園に「スズキ・メソード推進園」であることを記された記念の盾が送られました。
さらに、恒例の記念撮影もしっかりと行ないました。
さらに隣の部屋での祝賀会へ。司会は、福島白百合幼稚園の塩谷元園長にバトンタッチ。さっそく土居会長から、列席の皆様へのお礼の言葉がありました。
「今日は、本当に手作りの会となりましたが、私たちの仲間として皆様と手を携えていくことを確認する場となったと思います。この場所に、なんだか鈴木裕子先生がいらっしゃるような気がしています。かつての私どもの研修会では、田中茂樹先生が初日はいつもネクタイを締められていたことを覚えています。その時も今もそうですが、スズキ・メソードの先生方は私どもに本当に優しい、ということです。乳幼児期に仲間に対して優しいというのは、本当に大切なことで、子どもたちに定着させたいところです。この人を思いやる気持ちがあれば、世の中が良くなるはずです。人間としてどう成長していくかの基盤を乳幼児期にやっていきたいと思います。そして、昨今は、脳科学などの研究を通して、世の中に幼児教育の必要性が浸透してきたことが、結果的に幼児教育の無償化につながりました。財源を国が確保したのは、明治以来初めてのことです。そのくらい、乳幼児教育は注目されています。ですので、私たち幼児教育の現場の指導者としても、楽しくやっていきたいと思います」
「創立10年を振り返って」のスライド上映
時間が押していて、駆け足のプレゼンテーションになりましたが、機関誌編集部制作による、スズキ・メソード幼児教育研究会が誕生するまでの経緯や取材の様子、さらには機関誌での掲載を始め、そもそも鈴木先生が思い描かれていた幼児教育実践の歴史についても、才能教育幼児学園園長の矢野美和先生と、本郷小学校勤務の後、松本白百合幼稚園園長として、スズキ・メソードの真髄を幼児教育の現場で推進されたお二人の足取りについても概観する内容がスライドで上映されました。「スズキ・メソード幼児教育研究会って何?」というスズキ・メソードの指導者から、よく聞かれた声に応える形で、折に触れて機関誌で紹介してきた歴史についても紐解いてみました。
スライドの後半は、スズキ・メソード幼児教育研究会が、その活動とともに徐々に指導者の中にも認知され、0〜3歳児コースの先生方とのコラボや、活動報告書での早野龍五会長(当時)と土居孝信会長の対談、全国指導者研究会での土居会長の講演など、幼児教育研究会が露出する機会も飛躍的に増えました。ようやく「全国区」になれた、と言っても過言ではないでしょう。
そのスライドの元になったパワーポイントのデータを動画にしてみましたので、ここに掲載します。プレゼンテーション時のナレーションはありませんが、雰囲気は伝わるでしょう。下の画像の矢印をクリックすると、動画が動き出します。
来賓ご挨拶
来賓の皆様からのご挨拶が続きました。
黒河内 健様(才能教育研究会業務執行理事)
「今日は、立派な記念の場にお招きいただき、ありがとうございます。私自身、幼児教育研究会の皆様の園に伺い、こうした活動を拝見していますと、幼児教育研究会様の活動は、有機野菜の土作りだなと感じています。後で立派な野菜に育つわけですが、土を作っているときは、わからないわけです。その中で、土の中に様々な要素を落とし込んで行かれる姿が素晴らしいと思います。昨今は、結果をすぐ求めやすい世の中ですが、時間のかかる、難しい土作りをされておられる幼児教育研究会の先生方に、われわれもいろいろと教えていただきながら、一緒に進んでいきたいと思います」
結城賢二郎様(鈴木鎮一記念館元館長)
「10年というのは、あっという間ですね。記念館の館長を辞めてからも5年になります。息子はチェロを、そして娘はヴァイオリンをやりました。娘はあるとき、豊田耕兒先生から、オーストラリアで教えて欲しいと頼まれ、行きましたが、1年で帰ってくると思っていましたら、結婚して今では3人の子どもを持ちながら、80人の生徒を教えています。オーストラリアでのスズキの力はすごいと思いますね。本日は記念の日にお招きいただき、ありがとうございました」
田中洋子様(田中茂樹先生ご令嬢)
「今日は、お招きいただき、ありがとうございました。父はとても動物が好きでして、私にいかに動物が可愛いか、そしてどうやって飼ったらいいかを教わりました。父が平成9年に亡くなり、私は東京から松本に帰ってまいりました。それからは動物愛護に関わり、
命の大切さを伝え、人間の身勝手で捨てられたり、殺されたりすることがなくなるように、啓発活動を進めています。8年前からは、
松本保健所の殺処分数はゼロになりました。音楽もそうですが、動物と接することで情緒が癒されます。この20年間、ドロップアウトした子どもたちが動物によって、再び社会に復帰できた事例をたくさん見てきました。教育のことは分かりませんが、音楽に通じるところがあると思い、お話しいたしました。どうぞよろしくお願いします」
三谷紀子先生(0〜3歳児コース鎌倉教室・教室長)
「0〜3歳児コースの私たちと幼児教育研究様とは一緒に活動してきたところもあり、本日の10周年記念、本当におめでとうございます。先ほど、機関誌編集部から、かつての皆様の集まりの中にあった湘南センターのスズキ・メソード幼児学園について紹介をいただきました。実は、40年ほど前に鈴木先生から松本と同じような幼児学園をこの湘南センターにも作ってみたらどうかとご提案がありまして、午前中の空いている時間帯を使って、今年101歳で亡くなられました原 まり子先生が園長になられました。原先生がご高齢になられてからは、幼児学園は閉園いたしましたが、その後に0〜3歳児コースの湘南教室をスタートさせましたので、今に至る幼児教育研究会様の礎になったかなと思っています。2022年のオンライン夏期研修会では、才能教育五訓についてお話をいたしましたが、参加されていた幼稚園の若い先生方から、前向きで熱心な質問をたくさんいただき、その若い力に大変感動しました。子どもたちを育てることももちろん大切ですが、若い先生を育てることは本当に大切なことで、スズキもまったく同じなんです。これからも、私たちも幼児教育研究会様の皆様と一緒に学びたいと思います」
村尾忠廣先生(0〜3歳児コース特別講師)
「鈴木先生が亡くなられた後、スズキ・メソードが変わっていくのではないかと田中茂樹先生がとても心配されていました。当時から、私はいろいろなところでスズキとは何か、について、よくお話ししていましたので、田中先生からスズキをお願いします、と深々と頭を下げられ、スズキのこれからをお願いされました。いろいろあったと思いますが、現在は、私が見る限り、スズキらしくなっているのではないかと思います。今日はありがとうございました」
最後は、認定こども園五風会の土金新治先生からのご挨拶で終わりました。
「そろそろお時間になりました。私、大阪の岸和田からまいりましたが、本日、私ども幼児教育研究会のメンバーは、鈴木先生ご夫妻の眠る中山霊園や鈴木鎮一記念館を訪ね、さらに松本音楽院発祥の地のプレートも拝見することができました。昼食には神社の境内にある信州そばの名店に伺いましたが、結婚式や七五三の方々も多くて、今日は本当にいい日にこの記念式典ができたんだなぁと嬉しくなりました。なんでもこの幼児教育研究会がスタートした時に訪れた中山霊園で、とても珍しい大きな蝶々を見たというお話を江口様から伺いました。鈴木先生ではないかと思われたとのことですが、こうした見えないものを感じる心というものが、0〜3歳児コースの先生方も私たち幼児教育研究会にとっても、子どもたちへの目線というところで、ともに同じ目標に向かってこれからも一緒に進んでいければと思います。黒河内様からも土壌のお話をいただきました。そのことを忘れることなく進みたいと思います。皆さんとこうやってお会いできましたこと、本当に貴重な機会となりました。今日はありがとうございました」
参加した幼児教育研究会の皆さんからのメッセージです。
大分県 ももぞのこども園 理事長 今井 謙
11月10日 松本市において、スズキ・メソード幼児教育研究会10周年記念式典に参加させていただきました。私の園は幼児教育研究会の中で、最後に加入させていただいた園なので10年も所属していたわけではないですが、鈴木鎮一先生の理念をもとに幼児教育を継承している先生方の熱い熱気を感じ、大変良い経験をさせていただきました。ありがとうございました。早野理事長や東会長などマンスリースズキでしかお目にかかったことがない先生方やスズキ・メソードの理事の先生方にも初めてお会いすることができました。ヴァイオリン教育を通して鈴木鎮一先生の愛に満ちた志を各先生方がお話の中で語られていてとても感動しました。
鈴木鎮一先生のお墓や、鈴木鎮一記念館、スズキ・メソード発祥の地のプレート、才能教育研究会の本部まで、すべて初めて訪れて、とても充実した日となりました。
今後は、鈴木先生の理念を大切に継承しながら、時代を鑑み、変わらないもの、また形を変えて対応しなければならないものなど改めて幼児教育に携わる一人として10年、20年先にも子どもたちのためにできることを考えていこうと思いました。
大変貴重な体験をさせていただきました。ありがとうございました。
社会福祉法人吾妻福祉会さゆりこども園 副園長 塩谷理恵
10周年…振り返ると、冬の東京会議と夏の松本研修と初回の調印式の様子がスライドショーのように思い浮かびます。たくさんの機会をいただき、何度も松本を訪れていたのに、お墓にも記念館にもこのたび初めて訪問することになるという大変失礼な会員だったことを申し訳なく思いながら、今回は新たな名所の「発祥の地プレート」の写真まできちんと撮ることができました。特に、記念館の鈴木先生のお仕事部屋にあったカセットテーププレーヤーは、録音して送るとB面一杯に感想が入って戻ってくる卒業テープについて考えさせられました。鈴木先生のやり方や考え方は確かに幼児教育保育の実践につながっている、と。
式典ではこれまで関わってこられた方々の貴重なお話をたくさん聞くことができ、才能教育研究会の理解が深まり、「どの子も育つ 育て方ひとつ」「人は環境の子なり」など数々の言葉を少しでも体現した保育が展開できる保育園に成長していきたいと思いを強くしました。出席させていただき、本当にありがとうございました。
社会福祉法人 五風会 認定こども園 五風会土金 新治園長 土金 綾子副園長
先日は、スズキ・メソード幼児教育研究会10周年記念式典、祝賀会が、盛大になごやかに開催されましたこと、心よりお喜び申し上げます。式典には、才能教育研究会 理事長早野様、会長東様はじめ、役員の皆様、指導者ほか幼児教育研究会設立、長年メソード事業に関わってこられた方々にお越しいただき、式典を通じて終始和やかな時間を過ごすことができました。
今後は、10年の節目をきっかけとし、これから新たな形でスタートされた才能教育研究会様とともに、環境が子どもを育てるという共通理念を忘れることなく、邁進していきたいと思います。
また、スズキ・メソード才能教育研究会、指導者の先生方とも素晴らしい取り組みや交流ができますことを願っております。これからも未来を担う子どもたちを丁寧に日々育んでまいりたいと存じます。
このたびは幼児教育研究会としまして、一生の思い出に残る、貴重な場に参加させていただき、ありがとうございました。