6月6日の一般公開プログラムでは、ゲストコンサートをお楽しみいただきました。

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6月6日(火) 19:00開演 まつもと市民芸術館 主ホール

三浦章宏(ヴァイオリン)、東 誠三(ピアノ)、中木健二(チェロ)


 三浦章宏先生は、中島美子先生クラス出身で、2001年より東京フィルハーモニー交響楽団コンサートマスター。NHK大河ドラマ「真田丸」のテーマミュージック演奏で知られる三浦文彰さんのお父さんです。東 誠三先生は、片岡ハルコ先生クラス出身で、活発な演奏活動の傍ら、東京藝術大学音楽学部教授を務めるほか、東京音楽大学、国際スズキ・メソード音楽院などで後進の指導を行なっています。中木健二先生は、久保田顕先生クラス出身で、ソリストおよび室内楽での演奏活動とともに、東京藝術大学音楽学部准教授として後進の指導にもあたられています。
 この日のゲストコンサートでは、それぞれのソロ演奏がまず披露され、休憩後にピアノトリオの重厚な名作、ブラームスのピアノトリオ第1番が演奏されました。

プログラム
中木健二 Kenji Nakagi, Cello
バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番 ト長調 BWV 1007より
 Praeludium
 Sarabande
 Menuet
 Gigue

東 誠三 Seizo Azuma, Piano
モーツァルト:ピアノ・ソナタ第10番 ハ長調 K.330より
 第1楽章 Allegro moderato
 第3楽章 Allegretto

リハーサルでは真剣なやり取りが続いていました三浦章宏 Akihiro Miura, Violin
クライスラー:プニャーニの様式による前奏曲とアレグロ
ファリャ/クライスラー:歌劇「はかなき人生」 - 第2幕 スペイン舞曲第1番

三浦章宏・中木健二・東 誠三
ブラームス:ピアノトリオ 第1番 ロ長調 Op.8
 第1楽章 Allegro con brio
 第2楽章 Scherzo: Allegro molto
 第3楽章 Adagio
 第4楽章 Allegro

アンコール曲
ブラームス:ハンガリー舞曲 第6番 WoO 1 (W.F. アンブロジオによるピアノ三重奏編)

中木健二先生からのメッセージです。

■ゲストコンサート(6月6日)
ブラームス:ピアノトリオ 第1番 ロ長調 Op.8 東先生、三浦先生とご一緒させていただき、豊かな響の中で楽しく演奏させていただきました。ブラームスのピアノ三重奏曲は学生時代から憧れの曲だったのですが、なかなか演奏機会がなく、実は今回が2度目となる舞台でした。
 3名の奏者の個性が混じり合い、若き日のブラームスが持つエネルギーを感じ取ることができたことはこの上なく貴重な経験となりました。思い出深い無伴奏チェロ組曲と併せて、私がチェロを始めるきっかけとなった才能教育研究会の舞台で弾けたことを光栄に感じています。



■マスタークラス(6月7日)
シューベルト:ピアノ三重奏曲 第1番 変ロ長調 Op. 99, D. 898より第2楽章メンデルスゾーン:ピアノ三重奏曲第1番 ニ短調 Op. 49より第1楽章 室内楽の公開レッスンでは精力的な演奏を間近で楽しませていただきました。シューベルトとメンデルスゾーンの大曲を通して、それぞれの音楽家がどのような思いで作品と向き合っているのかを肌で感じ取ることができるような演奏だったと思います。
 ご一緒させていただいた先生方のご意見も大変有益なものばかりで、ピアノ三重奏ではたびたびピアノパートに多くの情報量が込められることが多く、それをどのように解釈し表現するかなど、間合いや細かなニュアンスに集中してより情感豊かな演奏へと追求するアプローチにより、あっという間に時間は過ぎてしまいました。受講された6名の皆様が瞬時に対応し、目に見えて変化していく様子がとても印象的でした。