スズキ・メソード幼児教育研究会の10周年を祝うかのように、滋賀県で弦楽器工房ウォルナットを営む細野正洋様から、才能教育研究会の早野龍五理事長を介し、幼児教育研究会宛に分数ヴァイオリンの寄贈が実現しました。
今年8月のセイジ・オザワ松本フェスティバル(OMF)のオープニングパーティの場で、自由民主党の細野豪志代議士から早野龍五理事長にあるお話がありました。細野代議士の父、細野正洋さんからスズキ・メソードに対して、分数ヴァイオリンを寄贈したい、とのお話でした。
公益財団法人サイトウ・キネン財団の評議員でもある早野理事長の頭に浮かばれたのは、10周年を迎えるスズキ・メソード幼児教育研究会の加盟園の皆様に、この朗報について、橋渡しをしてみたらどうだろうか、というアイデアでした。
細野代議士の父、細野正洋さんは、ロケットエンジンの開発、IT技術者、輸入アンティーク家具店の経営を経て、ヴァイオリン製作を独学で学ばれた方です。現在、滋賀県の近江八幡市在住で、工房ウォルナットを営み、質の高いヴァイオリン製作に邁進されています。スズキ・メソード出身で東京都交響楽団のコンサートマスターを長年務めておられる矢部達哉さんも、最近、細野さん製作のヴァイオリンを購入されているほど。
細野さんのこうしたヴァイオリンを寄贈される活動は、2011年の東日本大震災の後にも、エル・システマの皆さんに対して行なわれていました。細野さんは、パーティの場で早野理事長から、スズキ・メソード幼児教育研究会の活動を伺い、「どのサイズのものを何台ぐらい寄付したら、幼児教育研究会の皆様の発展に寄与できるだろうか、およその台数を知りたい」とのお問い合わせを、その場で早野理事長にいただきました。
早野理事長から8月12日には、幼児教育研究会の土居孝信会長のもとに連絡が入り、その後、土居会長から細野正洋さんとつながることで、11月上旬に、大分県中津市の双葉ヶ丘幼稚園に、 1/2サイズ1丁、1/4サイズ1丁、1/8サイズ7丁、1/10サイズ1丁の合計10丁を寄贈していただいたばかりです。いずれもメルカリなどで細野さんが入手された中古の分数ヴァイオリンを、ご自身の手で修復されたものです。
11月10日(日)の幼児教育研究会10周年の式典で、タイミング良く、その経緯が報告され、細野さんの温かな志に大きな拍手が送られたところです。今後、10台の分数ヴァイオリンは、各園に配分され、子どもたちの元気な姿とともに活躍していくことになります。