装いも新たに、鈴木鎮一先生選の一茶俳句100句が、英訳されました!
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俳句の背景〜宮坂勝之
切れ・切れ字
俳句では、「切れ」は言葉の選択や置く位置を含め、俳句を詠む立場では、使い方は難しいものです。しかし俳句を楽しむ愛好者の立場では、難しく考える必要はないと思っています。というのも、「切れ」や「切れ字」は、決まり事というより、少ない語数で完結した内容を伝える工夫が長い間に生み出した慣用だからです。
「や」、「かな」、「けり」、「し」、「ぞ」、「か」、「ぬ」、「なり」などや、動詞の終止形、名詞・固有名詞などがその役割を持ち、切れ字と呼ばれます。最近では形式より内容が大切とされ、切れ字にこだわらず、文脈の中で、詠み手が、文の終わりあるいは「。」を打てる気持ちの区切りと考えれば、そこが「切れ」となります。
今月は、61句〜70句を紹介させていただきます。
また、スズキ・メソード公式サイトの会員ページからは、この100句の日本語を立川志の輔師匠、そして英語をパックンにお願いした音声データをリスニングすることもできます。鈴木先生が選ばれた一茶の俳句への特別な思いが込められていますので、ぜひお楽しみください。
→スズキ・メソード公式サイト会員ページ
著者・演者の紹介
宮坂勝之
長野県生まれ。小児科医、麻酔科医。スズキ・メソード初期の生徒で、1947年(3歳)からヴァイオリン、一茶の俳句を習う。カナダ、アメリカ留学後、国立成育医療センター、長野県立こども病院、聖路加国際病院などに勤務。在宅医療児支援、日野原いのちと平和の森活動などに参加。和洋女子大学長補佐。スズキ・メソード顧問。聖路加国際大学名誉教授。
宮坂シェリー
米国ニューヨーク生まれ。ペンシルバニア大学で心理学専攻。トロント大学日本語学科を経て、文部省奨学金にて東京学芸大学へ留学。1977年より日本在住。スズキ・メソードの生徒の母親として息子たちと俳句暗唱に参加。日本語能力試験N1、華道池坊華監。外国人知的障害児教育、医学英語論文編集などに関わる。
柳沢京子
長野県生まれ。信州大学教育学部美術科卒業。信州の自然、いのち、平和をテーマにした独自の切り絵の作風が注目され、国内、欧米各地で個展開催。公共施設での展示、長野冬季五輪(1998年)企画に参画。1977年「柳沢京子一茶かるた」(奥野かるた店)、2017年「一茶365+1きりえ」(ほおずき書籍)など一茶関連作品出版。
立川志の輔
富山県生まれの落語家。明治大学卒業。サラリーマンを経て立川談志に入門。1990年真打昇進。古典から新作まで幅広い芸域で知られる。北海道から沖縄まで全国各地のほか、定期的に海外公演も行なっている。2015年紫綬褒章受章。1995年より現在まで続くNHKの長寿番組「ガッテン!」の司会で知られる。2018年より富山国際大学客員教授。
パトリック・ハーラン(パックン)
アメリカ・コロラド州出身のお笑い芸人・コメンテーター。ハーバード大学卒業。1993年来日。英会話学校講師などを経てマックンと組んだ漫才コンビ「パックンマックン」で広く知られる。幅広い領域で活躍するタレントである。立川談志(志の輔の師匠)とも共演。東京工業大学リベラルアーツセンター非常勤講師。
日本語解説ナレーション/宮坂久美子
長野県生まれ。信州大学大学院修士課程終了。元JICA海外協力隊員。
英語解説ナレーション/宮坂シェリー